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双黒一家の降誕祭
双黒一家、子供達の紹介です!
旧双黒の二人は結婚してるか曖昧なので(プロポーズ書いたくせに、名字は変わらないで欲しい)、名字は入れておりません。
あつし…5才。龍と双子でお兄ちゃん。誰とでも話せて可愛がられやすい。
りゅうのすけ…5才。敦と双子で弟。コミュ障なとこ有。台詞は大体「…」がつく。
二人とも孤児院出身。
こんな感じです!
では、双黒一家の皆で楽しむ降誕祭をお楽しみくださいませ…
中也side.
今日は|降誕祭前日《クリスマスイブ》。
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せっかく休みを頂いたし、ケーキを焼いてみる事にした。それも、木の形のロールケーキ。
樋口いわく、ブッシュドノエル、という降誕祭でしか食べられないケーキらしい。
焼いている時、二人がやってきた。
「いいにおいがしたからみにきた!」
「お、鼻が良いな。今、ケーキ焼いてたんだ。」
「…けーき!やったあ…!」
「もう少しで焼き上がるから、向こうで待ってな。」
「は〜い!りゅう、いこっか!」
とてとて音を立てる後ろ姿を見送り、ふと思い出す事があった。
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「ただいま〜!」
「おかえりなさ〜い!きょうはけーきがあるよ!」
「そうか、降誕祭だものね!」
「…例の物は?」
「準備してあるよっ!」
「良し…」
「あ、ふたりがなかよし!」
「めずらしい…?」
「今日は降誕祭だからな。」
「折角の|行事《イベント》だもの!」
「きょうはふたりともうれしそう!」
「中也、そんなに嬉しいのかい?」
「っ!?っるせ、ほら晩飯食うから早く外套置いてこい!」
「はいは〜い、中也はツンデレだねえ。
…まあ、そんな所が可愛いのだけれど。」
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ケーキまで食べ終わって風呂にも入り、太宰は子供達の寝かし付け。
「懐かしいな…」
まだ学生だった頃。降誕祭に会いたくて、放課後の昇降口で彼奴を待ってた。
「…そっから、結局会えたんだったか?」
待っている時の事ははっきり覚えているのに、その後が思い出せねェ。
「まあ、今これだけ幸せだし…結果オーライってとこか!」
「何が結果オーライなの〜?」
「げっ…何時からいたんだ?」
「懐かしいな…ってとこから。」
「全部じゃねェか…!」
「物思いにふける中也も可愛くって、見てた。」
「…それ、褒め言葉って言うのか?」
「言うよ!現に私は中也を愛してる。中也の可愛い所もかっこいい所も、全部に惚れてる。
これからも、ずっと一緒にいてね。」
「…当たり前だろ?手前ェの隣は俺の物だ。
他の奴に譲るつもりはねぇ。」
「…ありがと、中也。安心した。」
「…?」
「中也、いつも冷たいから。たまに本気で嫌われたんじゃないかって心配になる…。」
「…!なら、心配させた分愛されてくれるか?」
「!その倍は返すよ。」
「わぁった、覚悟しとくよ…」
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粉雪舞う降誕祭、イルミネーションの魔法にかけられた二人の思い出にまた一つ、幸せが積もった日。