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プロローグ
ゆたの指輪🦥💍
初投稿だお
「やぁ、僕は“吸血鬼”まぁ“ドラキュラ”…だよ。」
『吸血鬼』?『ドラキュラ』?何を言っているのか全く理解出来ない俺はそちらを見て口をパクパクする。
その状況を可笑しいかのように吸血鬼さんは軽く吹き出す。
「まぁ、簡単に言えば。《君の血を、貰いにきた》。」
全然簡単になっていないと思いながらも状況を整理する。昨日はただ寝た。
そう、普通にご飯を食べて、勉強して、普通な日々を送っていたはず。
それならこれはきっと夢だ。
俺は毎日が憂鬱すぎて変な夢を見ているのだ。
それなのに吸血鬼さんは俺の気持ち見抜いたかのようにさらっと言葉を発した。
「あ、もしかして…夢だと思ってる?これは現実だよ現実。」
そう言って吸血鬼さんは俺の頬を摘んで引っ張る。ヒリヒリして痛い。
なんて事するんだ。けれど、それよりも、吸血鬼さんの手の冷たさが頬に伝わる。
まるで生きていないかのような、冷たくて、ぬくもりなんかこれっぽっちもないような手。
そして、これが夢じゃ無いのなら。本当に現実なら。
「俺を、殺してくれるって事…?」
そう言った俺を見て、吸血鬼は少し驚いたような顔をする。
きっと、こんな事を言う人はいないと思っていたのだろう。
普通は怯えたり、辞めてくれと唸ったり、泣いたり、拒絶したりするのだろうか。
けれど生きているのさえ憂鬱な俺は体全体の血を吸ってくれたら、
俺はすぐに死ぬだろうとしか考えられなかった。
「いや……。」
「全身の血を吸って俺の体から血液を失わせて、殺してくれるんでしょ?」
何か話そうとする吸血鬼さんを押し除けるように話を続けた。
すると少し困った顔をして吸血鬼さんは答えた。
「君の命を取ったりはしないし、出来ない。ただ君の血を吸わせてもらうってだけだよ。」
そんなことを落ち着いて話す吸血鬼さんに「それなら」と話を続ける。
「全部俺の血を持って行っても良いんだよ。もう俺には命は必要無いからさ。」
そんな心のない発言をした俺を見て吸血鬼さんは少しだけ切ない顔をした気がした。
その後、「それでも」と続ける。
「君の命は取れないし、取ろうとも思ってない。それに、俺が取ってしまって、悪い奴になるのはごめんだからね。」
そんな事を言われた俺は、おかしくなったのか、変な言葉を発する。
《じゃあ、俺を生きたいって思わせてよ。》
みなさんどうも
ゆたの指輪🦥💍どぇす
これからのとーこーを温かく見守って欲しいです!!!
初心者です。さーせん。
コムドットが大好きだよー!
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