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愛という名の呪い。 5話
前回初登場のゴッドナイトのキャラクターをイラスト付きで考えてたら
すごいいい感じになってきた可能性(?)
最終エンドまでどうやってそのストーリーを持っていくか考え中!
アイヌたちの旅メンはあと2人増える予定!
「今日は僕が案内してもいいかな?」
「もちろん!」
「じゃあ、ちょっとこっちに来て欲しいんだ。」
「分かった。どこに行くつもりなんだ?」
「内緒!」
ラキの言うことはまだ完全に信じられない感じがある。
「あれ、アイヌ。そんなに僕のことを疑ってる?
先に言っておくと、特選能力で降伏させることもできるって覚えておいてね!」
うわ、その特選能力めんどくさい…
「はいはい、信じるから早く進め。」
しばらくすると、道のりが少しずつ険しくなってきた。
「ラキくん、なんでこんなところを通るの?」
「さっき分かれ道もあった気がするよ?」
「あぁ、その分かれ道を進むと違う場所に着いちゃうよ。
ここを歩いて、着いたらきっと素敵な景色が広がってるはずだから!」
「あれ、今ラキくん景色って言った?」
「ん?ききききき聞き間違いじゃないかな?」
景色、か…いったいどんなのだろうか。
「もう少しで着くよ!」
「やっと⁉もう足が疲れちゃったよぉ…」
「おんぶしようか?」
「うん!ラキくんにおんぶしてもらう!」
「いいなぁ、私も私も!」
言葉では疲れたって言ってるのに声が疲れることを知らないのか、
えみりとめありはずっとはしゃいでいる。
「めありのことは私がおんぶするから。」
「ありがとう、アイヌ。流石に2人は無理だったから助かったよw」
「そうか。そういえばライヴ、元気がないけど…どうしたんだ?」
「昔、親の喧嘩を仲裁しようとして怪我をしたことがあって…
動きすぎると残った傷の痛みが…」
そう言ったライヴのこめかみには脂汗が滲んでいて、
本当にキツい状態だということが分かる。
「…ごめん、めあり。やっぱり下ろすけどいいか?ライヴの体が危ない…!」
「うん、分かった…ライヴ…大丈夫なの…?」
「大丈夫、だからね…!心配しないで…!」
「喋るな、早く背中に…!」
「うん…」
「なんでラキはこの道を徒歩で登ろうとしたんだ。」
「そりゃあ…空を飛ぶよりも達成感があるし、
ライヴにそんな傷があるなんて分からなかったじゃん…!」
「…それはそうか。
なら、今からでも私がこの5人をワープさせて目的地に送るのはアリか?」
「もちろん!みんなの安全が大事だから!」
「じゃあ、ワープ先を教えろ。」
「|空間移動《テレポート》を使うなら山頂って言えば一番近い山頂に着くから
山頂って言えばいいと思うよ。」
「了解。じゃあ…山頂へ『|空間移動《テレポート》』。」
ワープしたその瞬間。
眩しい光が私たちを包み込んだ。
慣れてきて、目を開けてみるとそこには…
空は夕方のオレンジとピンクのグラデーション、
雲は太陽の光が当たって空の色によく合う薄い水色をしていた。
「「わぁ…!綺麗…!」」
双子が口を揃えて言った。
「ここに連れてきたかったんだよ、僕は。」
「来てよかったな。ライヴ、起きてるか?」
「うん、起きてる。今まで見た中で一番綺麗な空だね…!」
「ここは夕方の空だけじゃなくて星空も綺麗に見える最高のスポットなんだ。
みんな、今日はここで過ごすのってどうかな?」
「ここに居たい!」
「分かった。じゃあ今から拠点を立てるから
後ろに下がっとけ。家を『|建築《クラフト》』。」
「じゃあ、早速荷物を中に入れよう。」
荷物を置くとすぐにラキ・めあり・えみりの3人はまた景色を見に外に
出て行ってしまった。
「ライヴ、体調はどうだ?」
「だいぶ良くなってきたよ。運んでくれて、ありがとね。」
「全然。ちなみに傷の痕って残ってるのか?」
「うん。」
そう言ってライヴは肩の付け根まで服の袖をまくった。
「…っ!」
想像していたよりも痕はくっきりと残っていた。
内出血の起こっているような赤紫色をしたその痕は、割れた窓ガラスのひびの
ように外に広がっていて、あと少しで肩の一番上まで届きそうなくらいだ。
「やっぱり初めて見ると驚いちゃうよね。」
「私は親にそんなことされたことが無かったから…
親って、居て嬉しいのか、分からなくなった。」
「私の親はこうでも、アイヌの親は違うかもしれないでしょ?
そんなに深く考えなくてもいいんじゃない?」
「そうか。とりあえず、今日はゆっくりしとけ。
私は少し外の空気を吸ってくる。」
「うん、分かった。」
私が外に出た後、ライヴは呟いた。
「アイヌ…初めて会った時と比べて、優しくなったね。
あぁ、この時間で旅の終わりへの時間が減っていく…
呪いが解けたら旅は終わっちゃうんだよね、二度と会えなくなるよね」
でもそれは、外に出ている4人には聞こえていなかった。
「ねぇ、起きて!10時だよ!」
少し寝て体を休めていると急にえみりとめありが起こして来た。
「え…?今って夜だよな?2人とも、早く寝ろ」
「夜だから起きるんだよ!星空見ようよ!」
「分かった分かった」
正直星空なんていつも見えるから興味ない…
でも、いざドアを開けてみると…!
「「うわぁ…!」」
「寒っ…!」
寒いけれども、綺麗な星空が夕方の時のように一面に広がっていた。
「えみり、夕方見た景色とは全然違うね!」
「めあり、家から見える景色とは大違いだね!綺麗!」
双子がはしゃいでいる。
そういえば、ライヴとラキが拠点の中にいなかったような…
「めありとえみりとアイヌも起きたんだね!こっちおいでよ!」
「焚火を焚いてるからあったかいよー!来て来て!」
2人に呼ばれて、焚火のある2人の方へ向かった。
「ライヴ!元気になったのか?」
「うん。ゆっくり休んだおかげでね。いつもの街で見る星空とは大違いだね!」
「元気になったならよかった。
ちなみに…この焚火は誰の能力で点けたんだ?」
「僕だよ。|着火《ファイア》!ってね」
「私も火を点けるところ見たかった!」
「それならもう少し早く起きればよかったねw」
「…今日は特別に、自分の寝たいときに寝るか。」
「そうだね。明日には別の場所に行くかもしれないんでしょ?」
そのとき、双子がやっぱり眠たかったのか、拠点に帰ってしまった。
「あぁ。明日は生神と邪神のことについて詳しい資料のある資料館に
行ってみたいと思ってるんだ。」
「私だけじゃなくてアイヌも呪いに生神と邪神が関わってるって思ったんだね。
明日、行ってみよう。アイヌの両親にも関係があるかもしれないよね!」
「アイヌ、ライヴ。生神と邪神って…相反する2人の神様の事だよね。
あのゴッドナイトとかいうやつも捜していた…」
「そう。私の呪いにはその生神と邪神が関わっている可能性があるんだ。」
「でも呪いをかけたのはアイヌの両親なんでしょ?」
「それは…分からない。」
「アイヌには親が居ないんだよね?なら呪いをかけてから姿を消したとしか
思えないんだ。」
「その可能性もあるし、違うかもしれない。何もかもが分からない。
だから手当たり次第に探していくんだ。」
「呪いが解けるように、私たちもアイヌのサポートをするね。
私も能力の制限を解きたい。」
「今日は息抜きしたってことで!明日もやりたいことがあるから、
明後日からまた再開かな!」
「え、なんで?」
「さっきワープしてきて通ってないところに珍しい生き物がいるらしいんだ。
どうせなら見つけていきたいなって!」
「めありとかえみりは虫とか苦手そうだけど…」
「大丈夫。ふわふわ系の生き物だから。ってことで僕は寝るね。おやすみ。」
「あ…うん、おやすみ。」
「ライヴ。まだラキと話したかったことでもあったのか?」
「なんでもないよ。」
「そっか。」
次の日。5人で生き物探しをし続けたけれど、
珍しい生き物なんて見つからなかった。
3146文字でした!
何話くらいになるか全然決めてないなぁ…
どうしよう(´・ω・`)