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魔法の宝石I-1 妖精を持たない者
どうも、最近不登校気味で時間ができました()短編カフェ@小雪です。
ほぼほぼ1から書き直ししました。相当内容が変わっています。
本文へどうぞ!
「ねえ、レナまだ学校来てるよ?」
「妖精持ってないくせに、なんで学校来るんだろ。」
「頭おかしいんだよ、あの子ずっと笑ってるし。」
「おはようございます」
机の上の、全く幼稚な言葉にうっかり笑いが漏れてしまう。
みんなが怪訝な、もしくは苛ついた表情を浮かべたのがわかった。
「馬鹿」「消えろ」なんてそんな幼稚な言葉で、そう簡単に傷つけられてなるものか。
だから私は笑うのだ。
濡らした雑巾を持ってきて、繰り返し繰り返し机を拭く。
油性だからなかなか落ちない。
でも、少しずつ薄くなっていくのを見て気分がすぅっとする。
ある程度綺麗になったところで、今度は椅子に水がぶちまけてあるのに気づく。
私は水場で思いきり雑巾を絞って戻り、椅子を拭いた。
チッ、という舌打ちが聞こえてくる。
「レナ、大丈夫?」
「うん、ありがとうルーナ」
こそりと声をかけてくるルーナに、笑って答える。
ルーナは少し安心した顔をしながらも、心配そうにこちらを見ていた。
ルーナはとても優しいから、いつも私を守ってくれようとしたり、こういうものの始末を手伝ってくれようとしたりするんだけど、私の頼みで手を出さないでおいてもらっている。
ルーナまでいじめられたら顔向けができないし。
…まあでも、こんな毎日面白くないよね。
いじめられてサンドバッグにされて家に帰ったら親の話を聞きっぱなし。
使い捨てみたいで全く可笑しい。
ルーナたち私の友達は、私が死のうとしないかと不安なようだ。
「…別に、死んだりしないよ。だって」
____死んだ先がさらなる地獄じゃないとは限らないでしょう?
ルーナが首を傾げた。
こんな私のことだ、死んだって逃げられるとは思えない。
ならここで、おとなしく生きていくのが1番いい。
いつもと変わらない毎日に欠伸をしながら、入ってきた先生の面白くなさそうな顔と共に席に着いた。
785文字。
だいぶ短めでしたね。
暗いというのか明るいというのか…
とりあえず一作描きあげられてよかったです。
ありがとうございました。