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月夜、鎮魂 (序章)
「希沙~!バイバイ!」
「うん、じゃあね!また明日!」
私はそういって学校を出る。こっそりコンビニでアイスを買って、モグモグ食べながらマンションまで帰った。
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深夜2時。みんなが眠るころ。
ポーン、リリン……ポーン、リリン…
あ、来た来た。私はスマホを取る。
「はい。もしもし、管理人様?暁町です。はい公園ですね。分かりました、今すぐ行きます。はい、失礼します。」
私は急いでメイド服に着替えて公園に行った。そこでは、クマのぬいぐるみだったらしき黒のどろどろが動いていた。
「ねぇ、遊んで……遊んで……」
私は銀色のデバイスに指を滑らせる。
カチャカチャカチャカチャ…
デバイスが刃物に変わった。いつも通りだった。
「分かったよ。早く掃除するから。」
私はそういった。
そして、嫌味を込めて言う。
「ねえ、月が綺麗だね。」
だから、早く消えて。
こんなの、言わなくても分かるよね?
嫌味にするために、私は続きを言わない。
……ザグッ……
私がデバイスでぬいぐるみを切ると、ぬいぐるみは砂になった。
私はスカートを少し上げて、太ももに固定されたホルダーからボトルを引き抜く。
ボトルに砂を集め、キャップを閉める。町の中心の時計台の下にデバイスを当てると、空間ができた。私はそこにボトルを入れて、独り言を呟く。
「今日の分です。管理人様。」