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思い当たった事は…?
ホワイトデーですね!
…遅くなって本当に申し訳ございません!
というわけで!ホワイトデーの双黒になります!
中也side.
今日は珍しく休みを頂いた日。
…ただ、太宰は仕事らしいが。最近の悩みは太宰と休日が揃わない事だな…。
まあ、彼奴も仕事を早く終わすために、今日くらいさぼりは止めてくれるだろう。
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事の発端は、ふとカレンダーに目をやった時だった。
「げっ…!」
今日ホワイトデーじゃねえか…!完全に忘れてた…。
どうする?今日は時間あるし、作るか?でも、あれって家で作れんのか…?いや、俺が渡したかった物はあんまり店で見ねぇし…
「…案外家でも作れるもんなんだな。」
時間は掛かりそうだが、作り方は想像より簡単そうだった。
なら…折角だし作ろう。
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「…案外簡単に作れるもんだったんだな。」
俺が渡そうと思っていたのは洋菓子の一種。市販でも手に入るが、ホールケーキとなると洋菓子屋でも見かけないように感じる。
…ホールケーキって包み方難しいんだな。
「あとは…」
これを渡すだけだ。
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「ただいま〜!」
帰ってきた!…どうする?今か?でも、…「中也〜」
「ただいま!」
「あ、おう。」
「…ただいま!」
「…?」
「んもう!そこはお帰り、でしょ?」
「あ、そうか。」
「え、本気?」
「そうだって言ったら?」
「信じない。絶対、信じないよ。」
「…今、俺が知ってる中で一番幼くなってたな。いっそのこと普段からそれなら、もっと可愛いんだがな。」
「中也は僕の彼女でしょ?可愛いのは中也の方だよ。」
「…おい。なら太宰も俺の彼女って事になるが?」
「え〜、中也は可愛いじゃん。
僕はかっこよくいたいの!」
「…なあ、さっきから一人称変わってないか?」
「えっ?」
「今までは「私」だったろ?
ついさっきまでは「僕」だった。」
「え?うっそだ〜。」
「…何か思い当たる事がある顔してるぞ。」
「…。」
まあ、いいか。久しぶりに此奴の可愛い所が見られた事だし…。
「あ、一寸待ってろ。」
「ん〜?」
「…っと、その、
これ、一ヶ月前の礼だ。」
「…!もう一ヶ月経ってたんだね。
開けていい?」
「…今開けなくてどうすんだよ。」
「ふふっ、その通りだ。
…ん?これは…」
「|朱古力《チョコレート》の|木目菓子《バウムクーヘン》だ。」
「「貴方と同じ気持ち」と「幸せが長く続きますように」だったかな?
んふふ、ありがと。」
「…先月の礼ってだけだ。」
「ほんと、素直じゃないね?」
「うるせぇよ…。」
「ふふっ。じゃあ、一緒に食べてみよっか。」
「…ああ!」
「にしてもこんな物手作りしちゃうなんて、中也はほんと料理上手いよね。」
「まあ、手前ェよりはな。」
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春の気配が舞い始める頃、貴方へ幾年もの幸せを込めた|贈答品《プレゼント》を…。