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雨漏りのティータイム 1杯目
新シリーズ!
開幕じゃあ!
紅茶片手にごゆっくり。
季節は梅雨。
今日の天気は、大降りでも小降りでもない、加減の良い雨であった。
「ただいまー」
いつもの様に玄関を上がり。
「あら、すすきちゃん。おかえりなさい」
叔母の声を尻目に廊下を通り。
「っふぅ…………」
階段を上がって自分の部屋につき、一息つく。
すすきには、両親がいない。
父親はすすきがものごころがつく前に病死した。
母親に関しては顔も知らない。消息も分からない。
今は叔母の家でお世話になっている。
すすきは、誰よりも、母親の事を知りたいと思っていた。
ベッドに寝転がり、いつもの様にスマホで世界の流れを、特に意味があるわけでもなくひたすら眺める。
不意に、メールが届いた。
メッセージを開くと、送信主は幼馴染の未海からであった。
〔土曜日さー、廃館に肝試しいこーよ!午後3時にいつもの信号で待ち合わせね!〕
肝試しとはいかにも未海らしい、とすすきはしみじみ思う。
すすきの町には、大きな洋館がある。庭も草木が生い茂り、洋館自体もかなりぼろぼろである。今は梅雨、つまり雨が降っているため、今あの館に入ればびしょびしょになるか、あるいは滑って泥まみれになるかの二択だろう。
だが、前から洋館は気になっていたため、すすきは行くことにした。
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「お待たせ」
「おー!来た来た!」
未海はすすきの声に気が付き、手をぶんぶん振っている。
「それじゃあ洋館行こうか」
「そーだね!」
待ち合わせ場所である交差点から目的地の洋館までは、そう遠くない。
3分くらい歩き、二人は洋館に着いた。
「こうして改めて正面から見たらでっかいねー…」
未海はため息をつくように、感嘆の声を漏らした。
二人は門をそっと開け、敷地に入っていく。
庭に生え放題の雑草たちは、高校生二人の身長をも優に超えており、どれだけの期間この土地が放棄されていたかが伺える。
館の大きな玄関扉を開いて、中に入ると、広い廊下が現れた。敷かれた絨毯はぼろぼろで汚れきっており、ほとんど原形をとどめていない。
「やっぱり何年も放置されてたら汚いね…………」
「ねえ見て、この鏡だけめっちゃ綺麗だよ」
未海が指差すその立派な鏡は、言う通り不自然なまでに綺麗であった。
すすきは、その鏡に触れてみる。埃一つ付いていない。
こんなに中が汚いのに、鏡だけが、まるで誰かが先ほどまで磨いていたかもしれないと思うほどに綺麗であった。
「不気味…………」
そう、すすきがつぶやいた瞬間。
鏡に映っていた自分の姿がゆがみ、渦を巻き始めた。
未海は「え⁈」と声をあげ、後退る。
すすきは咄嗟に逃げようとしたが、遅かった。
文字通り、渦に飲み込まれていったのだ。
あーい新シリーズどーでしたよー
なんかぴこーんって受信してぺーいって書いたんですけどね(は?)。
ほんとは闇雷京の方が重要なんだろうけどね⁈
同時進行だっていいじゃないか(モザイクロール?)。
まーぼちぼち話を続けていきますので。
闇雷京、曼珠沙華骨牌。も読んでね⁈
タイトル的に読む人少ないの辛いんだぞ⁈(知るか)
それでは、2杯目までお待ちくださいまし☆()