公開中
1話 昼と夜 私達は双子
『あんた達は双子よ バレないようにしなさい』
『分かった?日奈 紫音』
『『??』』
『3年生に引っ越すの その時に バレないようにしなさい』
『『? 分かった』』
ーーーーーーーーーーーーーーーー
『何でなの!』
『お姉ちゃんには分からない!』
『日奈 あなたが
ーーーーーーーーーーーーーーーー
『・・・・おはよう お姉ちゃん』
『・・・・・おはよう 紫音』
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『・・・お姉ちゃん起きるの早くない?まだ午後9時だよ』
『外に出るのは10時だからいいの』
---
ピピピ ピピピ
鳴れない音のアラーム
中学1年生の私 昼夜日奈は起きた
「・・・夢か」
さっきのは私の夢・・かな
今は午前7時 昼の私の時間だ
さっきの夢の通り
昼・・朝から夕方までが私の時間
「おはようございます お母様」
「おはよう 朝から昼」
お母さんは私のこと朝から昼って名前で呼んでるんだ
お父さんは・・私たちが幼稚園最後の年長・・一年生になる前に亡くなった
・・・・そういえばお母さんが「あなたたちが双子だってばれたらダメよ」って言ったのは
お父さんが亡くなった後だな・・
「行ってきまーす」
「いってらっしゃい」
見慣れた景色
たまによみがえるお姉ちゃんと繋いだ手
笑いあった会話
今はその温もりもない そう思うとすごく悲しい
お姉ちゃんはいつの間にか変わっちゃった
喧嘩した後 昼と夜・・完全に分かれて・・
大人しくて大人っぽい静かな子になったんだ
私と正反対
まるで昼と夜みたい・・
そんな思いで教室に入った
「おはよぉ~」
彼女は野花ちゃん のんびり屋で優しく・・・家族思いの子
私のお友達なんだ
「おはよう!」
私も挨拶をする
「あ、おはよ!日奈ちゃん」
あ、彼はお友達の湊くん
「おはよう!」
「あ、おはよ」
彼は奈央くん 私の初恋の・・男の子っ!
「ぉ、おおはよう!」
うぅ・・また上手く言えなかった(泣)
やっぱ・・奈央君とはうまく話せないよ・・
ん?湊くん今 こっち見たような・・?
まぁいいや!
キーンコーンカーンコーン
授業初めのチャイムが鳴り 授業が始まった
「今日は空想の貴方を書いてほしいです 姉妹を追加してもオッケー自由に書いてください」
絵具の水彩画 私 絵は下手なんだよなぁ
・・・空想
空想じゃないけど思い浮かんだのは双子の姉 昼夜紫音
昔は『水彩画?簡単よ 昨日賞取ったのよ』とか言って
自慢しながら教えてくれたっけ?
お姉ちゃん・・学校にも行けなくて ホントに・・良かったのかな
あ、あのことを思い出しちゃう・・やめとこ
私は精一杯に姉の絵を描いた
昼の私 夜の姉
思い浮かべながら 描いた
そして出来上がった
「あ、日奈ちゃん!めちゃ上手!」
湊くんが声をかけてくれた
「題名見せて~」
「いいよ!」
「昼と夜の双子 っていう題名なんだね!空想のお姉さんすごい上手!」
「ありがとう」
空想なんかじゃないけどね
それは秘密 だってそうしないと・・・どっちかが消えちゃうもん
「湊くんは?」
「ぼ、僕?」
えっと・・湊くんと・・女性の人だ
題名は『初恋の貴方』
「湊くんって初恋してたんだ!」
私正直びっくり
「え、えっと・・・この・・子は」
「誰々~~?」
「教えないよ~~」
「えぇ何で~~」
そういう風に授業は終わり 家に帰った
トントン
「お、お姉ちゃん・・」
「何」
「水彩画描いたの・・」
「そこ置いといて」
「うん」
「てか何で私に見せるの」
「だって・・お姉ちゃん描いたもん それに・・上手になったよ」
「そっか」
小さな返事
でも気にしない
「じゃ」
そう言って部屋に戻った
「・・・・は~~~~~~~ぁ」
時刻は8時半
もうすぐ姉の時間帯だ
「もう寝るか・・ 早寝早起き大事!」
そう言って寝た
おやすみお姉ちゃん
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
時刻は午後10時
私 昼夜紫音は活動し始めた
「ふーん・・まぁ上手になったじゃない」
妹の昼夜日奈が描いた絵を見つめた
「空想・・ね」
ポツンと呟いて下へ降りた
「おはよう 夜」
「おはようございます お母さん」
私のこと夜って呼ぶみたい
ま 気にする暇があれば行動しろ だから行動するけどね
「行ってきます」
外はもう暗い
星空が光ってた
学校は閉まってる
私は制服がないので パーカーを着てる
コンビニを曲がった角に 公園があるはず・・・
「あれ?日奈ちゃん?」
「あ、日奈じゃん」
ギクリとしながら後ろを見ると・・・
男の子・・が居た
「・・・でも 日奈ちゃんじゃない」
「え」
この双子を見破れるの?あんたは
「確かにな雰囲気が大人というか」
「・・・私日奈だよ」
「・・・そっか 日奈ちゃん」
「・・・いや 違うな じゃあ俺の名前は」
「あ・・」
私 そういえばこの2人 名前を知らない
これは積んだ
でも・・母にバレなければセーフ・・かな
だって・・バレたら・・日奈が危ない
「えっと・・すみません 私 日奈じゃありません」
「だよな」「だよね」
「じゃあ・・・誰だ」
私 すっごく警戒してるの
「じゃああなたたちが教えてくださいよ」
「僕 湊」「俺は奈央」
「そうですか」
「あなたは・・?」
湊さんが恐る恐る聞いてきた
「私は 一卵性の日奈の姉 昼夜紫音」
「し・・おん・・」
「あなたたち 他の人には内緒よ」
「・・・うん」
「バレたら 日奈が・・ころさ・・何でもありません」
「・・・とりあえず秘密にすればいいんだな」
「はい そうです」
秘密を聞かないとは・・いい人・・なのかな
「姉さん・・ってことは!あの 昼と夜の双子の姉のモデル・・というか姉を書いたんだね!」
「そうで・・すね」
湊さんを見るとドキッっとしてしまう・・・
まるで月雲から出て来て光り輝く感じの勢いで・・
よく見ると奈央さんは顔を赤らめてる
どうしたのか・・
「・・・日奈にも内緒でお願いします」
「分かった」
「では ありがとうございました」
私は走った
これ以上あの人と関わると母にばれてしまう可能性もある
それに・・・湊さんを見るとドキッとするので顔も赤いのではないでしょうか・・・
公園に行く余裕もなく 家に帰った
母が居たがいつも通りだからバレてない・・だろう
「今日は早いのね」
「はい ちょっと」
そう会話して急いで部屋に戻った
どうかバレませんように・・・
そして いつか・・・仲良くなって・・日奈と登校できますように
そう願って 朝日が昇る 空へと願いを込めた
1巻 おしまい