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迷いの竹林とツーオブアカインド
迷いの竹林のカーナビゲーターとタイトル迷いました。
どっちにしても意味がわからん。本編も意味がわからん。もう何もわからん。
ネタです。ネタならいいだろう。多分。知らんけど。
咲夜「あれ……えっと………マゼラン海峡ってどっちだったかしら………。」
妹紅(お?)
迷いの竹林の案内人、藤原妹紅は、毎日のように竹林に迷い込む人間を
案内する(謎の)ボランティアをやっている。
安全に出口まで誘導するために、邪魔をする妖怪退治もしている。
腕前は相当のもので、団体で退治を行なっていると勘違いされる程らしい。
知らんがな。
妹紅「あ、迷ってる人間発見。」
咲夜「……なによ。」
妹紅「げげ、人間!?」
咲夜「……………マジでなによ。」
妹紅「私はここにずっと前から住んでる人間。ここにいるのは馬鹿だからじゃない。」
咲夜「えっ………………聞いてません……………頭冷やしてきてください。」
妹紅「違う。藤原妹紅です。」
咲夜「最初からそう言いなさい。」
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妹紅「お前は紅魔館のメイドか。永夜異変以来だな。」
咲夜「そうね、懐かしいわね。まあ、夜を止めていたのは私たちだけど。」
妹紅「知らんがな。」
咲夜「なんだお前。」
妹紅「で、こんなところで会うなんて初めてじゃないか。なんで来たんだ。」
咲夜「マゼラン海峡に行こうと思ったら間違えてここに来てしまったわ。」
妹紅「わっ、私のマゼラン海峡に何の用だ!!」
咲夜「…違う、間違えたわ。マゼラン海峡じゃなくて永遠亭よ。」
妹紅「ああ、その間違いする人結構多いんだよなー……」
咲夜「どういうことよ。私だけだと思ってたわ。
って。あなたマゼラン海峡の主か何かなの?」
妹紅「いや、特には。」
咲夜「一緒に永遠亭行く?精神安定剤とか買ってきたら?」
珍しい組み合わせの2人は、竹林をただ歩いていた。
妹紅「とうのお前さんはなんで永遠亭に行こうと思ったんだ。」
咲夜「妹様が風邪気味なのよ。だから風邪薬をもらいにきたのよ。」
妹紅「風邪薬だったら鈴仙が人里で売り歩いてると思うぞ。」
咲夜「人里だったらまだ早かっただろうけど、|あそこ《人里》は変なやつも多いから。」
妹紅「えっ、まさか人里を通らないルートでここまできたのか?」
咲夜「そうよ。超がつくほどの遠回りよ。妖怪の山とか守谷神社を通って、
それから……」
妹紅「そうとう足が疲れたんじゃないか…」
咲夜「もう足が動かないわ。」
妹紅「私には動いてるように見えるけどな。」
咲夜「地面から3ミリ浮いてるのよ。」
妹紅「ドラちゃんか、お前は。」
咲夜「えっ?ドラちゃんって地面から3ミリ浮いてるの?」
妹紅「……………そうだよ。」
咲夜「よく知ってるわね…」
妹紅「ああ、ミスティアが好きらしい。よく布教みたいなのされてるんだ。」
咲夜「初めて聞くわね。ちなみに足が動いてるように見えるのは空気が後ろから
押してくれているのよ。」
妹紅「どうでもいい。」
妹紅「じゃ、私ミスティアのところに手伝いに行くから、この辺でな。」
咲夜「えっ?まだ案内し終わってないじゃない!」
妹紅「続きは私の分身が案内するから。」
咲夜「……………?」
妹紅「いいか、見てろよ。“ツーオブアカインド”!!」
咲夜「妹様のパクリー!!!!!!」
妹紅はすたこらさっさと逃げていった。
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妹紅(分身)「お前はシラミの卵だ」
咲夜「出会い頭に最低過ぎるわ。」
妹紅(分身)「ごめん。スナフキ……に影響されすぎた。」
咲夜「分身諸共そろそろ正気に戻りなさい」
妹紅(分身)「続きはさっさと案内するから。これで。」
咲夜「“これ”って……………」
そこにあったのは、立派なランボルギーニであった。
妹紅(分身)「ほら、お前さんが運転するんだ。私は|案内《ナビ》するから。」
咲夜「え、うそ、竹林の案内人ってこういうベクトルだったの?」
妹紅(分身)「シートベルトをつけてください。」
咲夜「あ、はい…」
妹紅(分身)「揺れますのでご注意ください。」
咲夜「電車?」
妹紅(分身)「およそ300メートル、直進です」
咲夜「ちょっとまって。私免許持ってないんだけど!」
妹紅(分身)「およそ300メートル、直進です」
咲夜「聞け!!!!!」
妹紅(分身)「幻想郷は全てを赦します。無免許運転でも赦します。
それが理解できなければ、美しく残酷にこの大地から|往《い》ね。」
**※無免許運転はダメです(断言)。**
咲夜「そ、そうね…ここは幻想郷よ。《《今度高速道路ができる》》とも聞いたわ。」
妹紅(分身)「およそ300メートル、直進です」
咲夜「うるさい!!!!!何で敬語なのよ!!!!!」
妹紅(分身)「そっちのほうがお気に召すだろう。」
咲夜「なんでもいいわ。と、とりあえず進めばいいのね…アクセル踏んで………」
妹紅(分身)「お伝えし忘れてたな。このランボルギーニは
アクセルを踏むと無条件で時速200キロの速度が出るんだ。」
咲夜「えっ?」
妹紅(分身)「揺 れ ま す の で ご 注 意 く だ さ い 。」
咲夜「いやああああああああああ!!!!!!!!!!」
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ランボルギーニは|マゼラン海峡《永遠亭》に突撃し、見るも無惨な姿となった。
だが、|マゼラン海峡《永遠亭》は無事だった。
咲夜(…そういえば、よく見てみればこの妹紅、分身じゃない方は
長袖だったけど、分身は半袖なのね。脇もこ、か……………)
妹紅「私、サードアイ持ってるから、お前さんの心読めるんだ。」
咲夜「!!」
妹紅「嘘。でもびっくりしたってことは、やましいことを考えていたんだろう?」
咲夜「……………何よ、ほんとに」
妹紅「あの永遠亭のにっくき姫の永遠を操る術で、永遠亭は無事だった。
ただ、ランボルギーニは見ての通りだ。」
咲夜「酷いありさまだわ……というか、このランボルギーニは誰ものものだったの?」
妹紅「私が霧雨魔法店で入手したマジックアイテムで作ったものだ。
ただし、マジックアイテムで作れるのはあくまで幻だ。
1日で消えるから、こうも酷いありさまになっても、どうせ消えるから。」
咲夜「問題はないってこと…?」
妹紅「ああ、そうさ。」
妹紅は咲夜に向かって、微笑んだ。
咲夜(………なによ、意外とかっこいいじゃないの)
妹紅「私、サードアイ持ってるって言ったよね?」
咲夜「言ってたけど…アレ嘘でしょ?」
妹紅「ああ。嘘だよ。」
咲夜「…ふん。っていうかあなた、霧雨魔法店にも行くのね。」
妹紅「意外とその辺はアクティブだからな。」
咲夜「自分で言うのね。」
妹紅「ほら、これ。風邪薬だよ。」
咲夜「……………ありがとう。」
妹紅「じゃあ、あの分身は徹底的にいてこましておくから、お前さんは帰りな」
咲夜「分かったわ。」
咲夜は帰路についた。せっかくならば帰りまで案内してやればよかったかもしれない。
振り返ると、そこには《《見たことのある河童がいた》》。
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にとり「げげ、人間!?」
妹紅「あいにく私は人間だ。」
にとり「ま、まぁいいさ。君のことは知ってるさ。案内人さんだろう?」
妹紅「そうだよ。」
にとり「で、君の分身について、ちょっと調査したいのさ。
私の目で見ると、ずいぶん見たことのない感じだからさ。」
妹紅「“見たことのない感じ”…?」
にとり「じゃ、永遠亭がマゼラン海峡って最近よく言われる理由を
教えてあげるから、代わりに調査をお願いしていいかい?」
妹紅「……いい、けど。」
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にとり「永遠亭は、存在を隠そうとしているんだ。」
妹紅「ああ、マゼラン海峡の話か?」
にとり「そうだよ。私が思うに、永遠亭は、またあの異変の時みたいに、
“何かをした”のを理由に永遠亭に特攻してくる奴を
防ぐために、きっと存在を、………。」
にとり「そして、君の分身、|妙《みょん》な感じがするんだ。顔が本当の君と似てないし、
少なくとも同一人物じゃないだろう。」
妹紅「なんだって!?分身だから同じ私だとてっきり…。」
にとり「もう一度分身を出してくれるかい?」
妹紅「…ああ、“ツーオブアカインド”!!」
にとり(えっ、誰かのパクリじゃん……………)
そこにいたのは、何故か《《永遠亭の姫》》だった。
にとり「…やっぱりそうか。分身じゃなくてただの変装か。」
妹紅「……………………」
にとり「君、いつから分身(笑)を呼べるようになった?」
妹紅「…昨日だよ。」
にとり「どうして呼べるようになったと分かったんだ?」
妹紅「人里で鈴仙と会った時に、“あなたは今分身を呼べる気がします”って言われた。」
にとり「なんでそんなの信じたんだい。」
妹紅「知らんがな。」
妹紅は、永遠亭の姫に背を向けていた。
にとり「その鈴仙が言ったのもおそらく何かしらの戦略だろう。」
妹紅「何の戦略だ。」
にとり「…つまり」
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にとり「永遠亭の姫は、鈴仙を“使って”、君が分身を出せると勘違いさせたんだ。
だが、実際の分身はただの君の変装だ。姫の|須臾《しゅゆ》を操る術で、
分身として呼ばれた瞬間、姫は変装して瞬間移動をしたんだろう。」
にとり「で、本来便利なはずの分身を装って悪戯するんだ。
つまり、姫一行は手の込んだ悪戯を君に仕掛けたってわけだ。」
妹紅「……………そっか。」
輝夜「私を無視しないでよ!河童もそうよ!ここに私がいないみたいに扱って!」
妹紅「………ああ?」
輝夜「あなた、久しぶりにやり合いたいわけ?」
にとり「じゃ、じゃあ私はこの辺で」
妹紅「ああ上等だよ!!今日こそはお前をコテンパンにしてやるからな!!」
にとり(だっさ)
なにこれ意味わからん。何でマゼラン海峡なんだよ。別の言葉でいいと思うんだけど。
今後高速道路ができるらしい。姫によるデマである。
終わり。