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1-2 平和な日
電車に揺られること四十五分。早くも学園に着いた。
学園の一部は洞窟と同化しており、入り口だけがちゃんと見えるレベルだ。
「2組…あった。」
りんごも同じクラスだ。
「おはようございま…。」
誰もいない。
「おーい誰かいんのー?」
りんごも不思議そうだ。
「いない人てーあげて。」
シーン
何言ってんのよ…。
「私は空気…私は空気…」
黒板から声が…?
「あのー?」
「ひゃっ」
そこには紺色の艶のある髪と、それより濃い紺色の目。
「こんにちは。私白峰ミユキ。こっちは幼馴染のりんご。」
「わっ私、沢根 藍…。よろしく…。」
無難な自己紹介をしていると、勢いよくドアが開いた。
「おっはよーーー!」
「ねえ、私、紫央よろしくね!」
「あ!飴ちゃん食べる!?」
あっけに取られるわたしたちを無視して彼女は喋り続けた。
「コミュ力お化け…」
ガラガラ
またドアが開いた。
その子はのそのそと近づいてくる。
「こんにちは。僕メケ。よろしくね。」
あわわ人いっぱい…!
ハプニングな日々が始まる。