公開中
記憶を失った殺人鬼-短編カフェver.- 真実編 第1話:静カニ笑ウ殺人鬼
NaØ
はぁ。サクラとあってから約半年。
まともな食料が見つからないまま、かったいパンを食べて乗り越えてます。
カビはえる直前並みにかたいんだけど。めっちゃたべづらいから早くおいしいぱんたべたいー。
「サクラ、このパン不味くない?私、これ嫌いなんだけど。」
「そうね、専属シェフのプリンなんかよりまずいわ。」
・・・専属シェフいること自体驚きですが、そのシェフさんはプリン作るの苦手なの?
「ええ。食べたら3日間腹を下すわ。」
なんだってぇ⁉毒とおなじくらいじゃん。
「・・・そもそも、毒を飲んだことあるのが驚きだわ。でも、このパンはもっとまずいから少なくとも3日以降よね」
うーん、長すぎます。そんなことしてる間に殺されちゃう!
「そんなわけないわよ・・・あぁ、結衣は指名手配犯だものね、そうだったわ」
うんうん、いいなぁ、サクラ。狙われずにすむんだし・・・っとうわぁ!
「あらら、避けられちゃった。こりゃまずいっすよ、姐さん!」
と軽快な声が聞こえる。一体誰なの?あなたは一人じゃないの?
「そうだねぇ・・・あれにヒラサカに強い毒を使い果たしてしまったから、もう弓はきかんな。」
は?この姐さん、もしや馬鹿なのでは?一回で切り札使い切るって、あとのこと考えようよ・・・ましてや相手の強さを知ってるのに対策しないなんて・・・
「甘い敵だな!なぁ、姐さんよぉ!」
「・・・ッ!逃げるぞ我が弟!」
「はいっ!姐さんっ!」
―この女、平坂結衣は記憶喪失の殺人鬼だ。
しかし、殺人鬼としての自覚があるせいか、殺しとなると本性が覚醒してしまうのである(人が変わったみたいに)。
「あっはははは!あんたらのその絶望の顔、いいねぇ!あははは!でもねぇ、あいてしてるひまないんでぇ・・・」
私は背負っていた鎌を振り下ろし、姐さんと弟と呼ばれた男を一気に切り裂いた。
「さっさと4んでくれよ?あはっ!」
愉快そうな笑い声を上げたあと、私ははっとした。よくわかんないけど、目の前で人が死んでいる!なにこれ!
「『なにこれ』って・・・結衣、あなたが56したのよ?」
えぇ、全く記憶にない・・・ってかこれ、サバゲーだったっけ。じゃあいいのかな?
・・・よくないか。
〈ゲームデハアリマセン。〉
うわっ、また画面が光ってんのかパソコンが光ってんのかわかんないやつがある・・・。
〈サバゲーデス。〉
だ・か・ら!それゲームなの!あと、サバゲーの使い方間違ってるからね⁉サバゲーに人狼と市民なんてないの!
〈・・・〉
スネるなっ!あーあ、黙っちゃった。
・・・あれ、人狼ハンターの村上教授って生きてたっけ?
「え、えぇ。一応、生きてるわ。」
あの人に渡しが記憶喪失になった理由をしらべてもーらお。ほら、いこうサクラ。
「わかったわ。」
(つづく)