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ぼくをつれてって 第1章 2話 海辺の町
あさひ
『終点まで、かなぁ』>
ぽつりとつぶやいた静かな電車の中。
私以外はずっと前に降りて行った。
私以外に終点まで行く人は少ないようで、
他の号車にちらほら人が見えるくらいだった。
私の乗っていた号車には私以外、誰もいなかった。
外は暗く、電車の中だけが光に包まれ
ここにしか今、私の居場所はないことを
背筋に伝う冷たい汗で私は感じていた。
<「終点、終点~ 終点は風野道です~お忘れ物のないようお降りください」
終点か。
自分の座っていた席を立ち、
扉からそっとでる。
もちろん、私と同じくらいの年齢の人はどこにもおらず、
疲れ果てた顔をし、スーツを着て背筋を丸めたサラリーマンや
キャリアウーマンのような格好をして疲れ果てた顔をする女性など、
仕事帰りの人々が多かった。
スーツの中にたった一人、セーラー服で取り残された気がした。
警察に捕まるかも、と思ったが
警察は何も言わなかった。
ばっちりと目が合ったはずだけど。
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風が下した長い髪の毛を揺らす海辺の町。
いつも降りる駅とは10駅ほども離れていた。
家で果たして父や母が私を心配しているだろうか。
きっと、していないだろう。
その一言で私は家族を忘れた。
だって、私は私を捨てるために来たんだから。
あの幼いころ誰かと見たきれいな景色も、
涙を流して見送った誰かの後ろ姿も、
すべて思い出となって私の心の中に沈んでく。
結局伝えられなかった最後の恋文も
製鞄の中にくしゃくしゃに丸めてあった。
私なんかが言っても、彼は言うだろう
【**`気持ち悪い`**】>
頭のどこかでその言葉はよぎり、気づけば海辺に立っていた。
海から流れるかすかな波の音と
風が、私を海のほうへ押しやる
私は、泳げない。
だから、いっそここに体を。
そんなことを考えてぼぅっとしていたからなのか
横に誰かがたっていることに気づかなかった。
誰かは言った。
「こんなとこでなにしてるの?」>
たった一分の少ない言葉に私は詰まった。
そして小さく返した。
『わかんない』>
見ず知らずの人になんて失礼な発言、私の心の中ではわかっていた。
だけど、
なぜかその誰かは私の発言を受け止めてくれるような気がしていたんだ。
そっと横を見ると
深い青の髪の毛が風に揺られて顔が現れた。
青白くて、少し現実味のない彼女は
コンクリートで舗装された海辺の上で
はだしだった。
スクロール、お疲れ様です!
1040文字!1000字突破しましたよ~
それでは次回も頑張っていきましょう!
一日お疲れさまでした♪
ばいあさー!