公開中
【17話】平和なとき
日常回です。虫苦手な人は読まないほうがいいかもかもかも知れないです.............。
ちょっと虫に関することが多いです
大きなイベントも終わり、残すは学年末の対抗大会のみとなった。5ヶ月先の大会まではまだじかんがあり、多くの生徒が、平和な時を楽しんでいた。
「今日の食堂のメニューにさー、バッタの唐揚げあったよね」
「あったあった、イナゴとカマキリもあったよ」
平和的な会話を小耳に挟んで考える。今日は、食堂では食べないほうがいいだろうか。何が出てくるかわからない。
「すっごい美味しかった」
マジでしょうか。それは、本当?美味しいんだあれ。
「レオー」
ルガが目を輝かして走ってくる。
「食堂のカマキリがすっげーうまいから、食べに行こう!」
俺の中の警報装置がものすごい音を立てている。
「モンシロチョウもあるから食べてみようぜ」
俺の中の警報装置は、甲高く叫んで爆発した。
「君たち、モンシロチョウには醤油が合うよ」
ジェニスが謎のアドバイスをしてくださった。その横でレノはモンシロチョウの羽らしきものをつまんで微笑んでいる。
「あああぁ」
小さく息が漏れた。虫はちょっと食べたくない。偏見かもしれないし、先入観かもしれない。しかし、食べたくはない。
「レオ結構強くなったよな。今じゃ俺でも勝てるか怪しい」
それはまんざらでもない。俺自身実感していることだ。まあ、レベルはたいして変わらない。いや、変わったけど。レベルは40。平均の50〜55よりは下に位置している。
「強さってなんだろうな」
呟いてみる。声に出すことで、こころのもやもやが消えるとでも言うように。
「レベルの高さ?団結力?ただ、仲間を救おうとする思い?」
響く言葉。落ちていく言葉。俺には分からない。答えを知っている人がかならずいるはずだ。
「強さってさ、わかんないよね」
ジェニスの言葉。すっと身体に入ってくる、言葉。しっくり来る、言葉。強さは、分からない。
「分からないから、強くなろうとするんでしょ」
ひ び く。心にこだまして何度も何度も。俺達が強くなろうとするのは、不安だからだ。辛いからだ。救いたいからだ。救われたいからだ。
この世界さえ、変えてしまえば。変わってしまえば、強くなくたっていい。弱くていい。わからなくていい。戦わなくていい。
変えたい。
強く思った。
この一瞬で、思いが何倍にも膨れ上がった。
必ず、変えてみせる。
「手伝ってほしい、いつか」
我ながら意味深な言葉を発する。
「おう」
「うん」
「シャキン」
仲間は、温かい。とてもとても、素晴らしい。