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第一話 誕生日の悪夢
今日も、なんでもない毎日は続いていく、、、はずだった。
それなのに、あの日の僕の親のせいで、僕は、、、。
〜一週間前〜
僕は死神「翠雨」としていつも通り、寿命を迎える人の魂を回収にあっちこっちを周っていた。
ちなみに死神というのは人間と同じ容姿だけれども死ぬ人の魂を回収することができる。できるというか、死神は全員やらなければいけない。仕事だから、らしい。親曰く。
また、誰の魂を回収すればいいのかは死神の中でも序列が上の上の人が決め、リストを作り、そのリストに載っている人間の命を回収する。そんな仕組みだ。
それに、死神の生活については基本冥界で暮らしているので人間界に来るのは死神としての仕事をこなすときだけだ。あと冥界というのは人間界とほぼ同じだが人間がいない。
なんで僕が死神だというと、、、理由は単純だ。「親が最強の死神」だからだ。つまり、親のせい。決して好きで死神なんかをやっているわけではない。
そんな生活を送っていた僕。あの日もいつも通りリストの魂を全部回収し、冥界にある家に戻った。確かその日は僕の150歳の誕生日だった。(死神の寿命はだいたい1000歳。人間で言うと僕は15歳ぐらい)
死神は生きていると1000回も誕生日がやってくるので、基本的に祝うのは年齢が10の倍数になった時が一般的だ。ということで僕はその日家族と友達と誕生日パーティーするはずだった。だったのに。
家に帰った瞬間、親は開口一番「おかえりー」ではなく「一週間後から人間界の学校の潜入での任務よろしくねー」といった。
そのとき僕は何を言われたか全くわかっていなくて、10分ぐらい玄関でフリーズしていた。だって、「人間界の学校の潜入」が「人参とカッコウの石鹸」に聞こえていたからだ。もしそんなものがあったら絶対に使いたくない。
その後親がちゃんと伝えてくれたが僕はまたフリーズする。だってだって、「人間界の学校の潜入」だ。それが決して使ってはいけない原材料からできた石鹸じゃないが、死神が人間界で暮らすということは滅多にないからだ。なぜなら「人間がもし死神を見つけたら絶対に捕獲されたりする」ことを恐れているかららしい。(人間と一対一で戦ったら勝てる気しかしないけれど、そうじゃないと数の暴力で負けるだとか)しかもそれが誕生日に突然言われたため僕はフリーズしてしまった。
本題に戻るが僕は「人間に死神だとバレないように過ごしながら任務をこなす」というヒジョーに高度なことをしなけばいけないということだ。しかも後で聞いた話だと期限は半年もあるらしい。いくらなんでも酷い、、、。最悪だ。おまけに人間界に親と移住するらしく。死神の友達と会えない。ほんっとうにサイアクだ。
そうして一週間後の今日。
いざ人間界にきて校門の200メートルぐらい前に来たのはいいものの、、、。
「友達いない、、、。」
校門の近くで立ち止まった僕の隣を通り過ぎていくのはどれも友達といる人間。キラキラとした笑顔が眩しすぎる。
一応転校生として学校に潜入するらしいが友達がひとりも人間界にいないことをすっかり忘れていた。おまけに卒業も近いこの時期、話しかけてくる人なんているか、、、??
あと半年もぼっちでいるのは無理だ。でも何もしなきゃ始まらない、ということでとりあえず校門の方へ足を進める。
「大きな学校だな」
呑気にの敷地内に足を踏みれたその瞬間。
ピリッ。
(!?)
今、いま、不気味な《《何か》》の気配があった。一瞬。普通の幽霊とか、それとは比にならないぐらい強い力だ。しかも、いくつか。
**この学校には、何かがいる**
死神は幽霊や怪談といった同類のものの力を感じ取ることができる。また、死神でも強いと魔力をうまい感じに操って幽霊とかを祓えるらしい。親曰く。
、、、じゃぁ、親が最強ならその遺伝子を継ぐ僕にもこの《《何か》》、、、怪談とか幽霊を祓えたりするのかも
「いやいや、、、、」
思わず声に出して否定してしまう。
馬鹿馬鹿しい考えだ。ただでさえ任務の内容が大変だったのでこの《《何か》》を祓う余裕なんてない。ましてやまだ半人前だ。それに、この学校にそんなことをする義理なんてない。
僕の使命は、この学校での潜入任務を誰にも死神だとバレずにこなすこと。ただそれだけ。
そう考えてさっきのことを無かったことにし、学校の職員室へ向かう。えっと、確かこれで先生に声をかければいいんだっけ。
僕は職員室のドアをノックする。
「失礼します。えっと、転校生の、、、。」
すると僕の担任であろう先生が笑顔でこちらに近づいてくる。優しそう。
「あらこんにちは。転校生の|不知火涼《しらぬいりょう》君よね?これから教室に案内するわ。」
『不知火涼』。それがこれから半年使う偽名。これからできるはずの友達やクラスメイト、先生たちが今この瞬間から僕に向かっていう名前。
いつも「翠雨」で呼ばれているから違和感しかないがいつしかなれるだろう。
そんなことを考えてるともういつの間にか教室に着いていた。
これから入るのはー3年、2組。
「じゃぁ、入っていいわよ。」
先生に手招きされ、僕は教室へ。
そうして僕の卒業までの潜入が始まった。
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