公開中
#13
放課後、誰もいない特別教室
「……親にも言っただろ。俺がお前の面倒見るって」
九郎が低い声で言い放つと同時に、はじめの背中が壁に押し付けられた。
ドォンッ!と響く、昨日よりも強引で、逃げ場のない衝撃。
「……九郎、くん……? あ、九郎……。顔、近いよ……」
はじめは上目遣いで、必死に心臓の音を抑えようとする
でも、目の前の九郎の瞳は、いつもと違って獲物を狙う肉食動物みたいに鋭い。
「……お前、親公認になったからって安心しすぎ。……俺がどれだけ我慢してたか、わかってねーだろ」
九郎の手が、はじめの頬を包み込む。指先が少し震えているのは、怒っているからじゃなくて、愛しさが溢れそうだから。
「……昨日までの『おまじない』みたいなのは、もう終わり。……いいか、はじめ」
九郎の吐息が唇に触れる。はじめは抗うこともできず、ただ九郎の熱に浮かされるようにコクンと頷いた。
「……っ」
重なったのは、昨日までの羽のような感触じゃない。
少し強引で、熱くて、頭の中が真っ白になるような深い口づけ。
「ん……っ、……九郎……」
苦しくなってはじめが小さく声を漏らすと、九郎は一旦唇を離した。でも、おでこをくっつけたまま、視線は離さない。
「……はぁ……っ。……。これがお前の言った『責任』の重さだからな。……一生、俺に可愛がられる覚悟、できてるか?」
九郎の口元には、最高に意地悪で、最高に幸せそうな笑みが浮かんでいた。
はじめは、力が入らなくなった体で九郎のシャツをギュッと掴み、赤くなった顔を彼の胸に埋めた。
「……。……。ずるいよ、九郎……。……大好きすぎて、もう逃げられないじゃん」
「……当たり前だろ。……逃がすわけないだろ、バカ」
九郎ははじめの頭を優しく、でも力強く抱き寄せた。
二人の初恋は、もう誰にも止められないほど、深く、熱く溶け合っていた。
1日で三回更新はまじで草