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何かがいる
私は一人暮らしの女子大学生。
真っ暗な部屋で目が覚めて、眠い目を擦りながら水を飲みに行く。
冷たい水が、私の喉を一瞬で潤して、安定感をくれる。
ベッドにたどり着き、足を踏み入れようとした。
台所から聞こえる水の音に気づき、ぽつぽつと怒りが湧いてくる。
しかし、見に行くと蛇口は閉まっていた。
やっと部屋に戻ると、クローゼットの扉が少しだけ開いている。
不審に思いながらも、2回も往復した疲れからベッドに入った。
__その瞬間、クローゼットの扉が「カタリ」と音を立てて閉まる。
冷や汗が垂れ流され、布団を頭まで被る。
なにかがいる。
怖い怖い怖い怖い怖い…!
ひたすら、早く眠りにつくことを願う。
息をするたびに、心臓が跳ね上がる。
終わらない悪夢に、ひたすら手が汗ばむ。
ものすごい圧迫感に、息苦しくなりながら、眠りに落ちた。
翌日、大学の友人と話していると、話題は都市伝説に移る。
「クローゼットに住む者」という話を聞き、背筋が凍る。
「クローゼットの隙間からこちらを見ている」
「夜中に水を飲む音がする」
といった内容が、昨夜の出来事と重なる。
「扉が開いているのは、あいつが外に出たがっているから。
閉めると、逆に閉じ込められて怒るんだって」
そんなふうに軽く笑う友人に、体の芯から凍りそうになった。
その夜、わたしは眠りにつく前、ふとクローゼットの扉の隙間に目をやった。
暗闇の奥で、じっとこちらを見つめる無数の目。
化け物のような何かを「見てしまった」。
それらは一斉に開き、そして閉じた。
怖い怖い怖い怖い怖い、助けて!!!
甘い何かが口に入り込み、そのまま胃まで押し込まれるように…
そんな風に、化け物の目が笑う。
手が伸びてくる。
何かがまとわりついてくる。
いやだ、いやだぁあぁぁぁぁぁあぁぁ!!!!!!!
叫びが遠のいて、意識が朦朧とする。
叫びが遠のいて、意識が朦朧とする。
叫びが遠のいて、意識が朦朧とする。
叫びが遠のいて、意識が朦朧とする。
叫びが遠のいて、
叫びが 意識が朦朧とする。
叫びが遠のいて、
叫び