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雪と暗黒物質
先に言っておきますが、
今回、事情のため『ゼロツー』と書いていますが、本来の名前は『0²』です
銀河のかたすみにある小さな何も無い星、その星はとても寒かった。今日も雪が辺り一面に積もり、それでもなおこの星を白くしようと言うかのように雪は降り続けていた。
そんな何も無いと思っていた星に2つの影があった。本来ならばそれは常に暗黒の中で行動し、全てを暗闇に染めるべく様々な星を侵略しているはずの|暗黒物質《ダークマター族》の姿だった。
「おーいミラクルマター!見てよ!こんなに雪が積もってる!ブルブルスターよりすごいかも!」
「あ、ゼロツー様!お待ち下さい!」
「も〜相変わらず心配性だなぁ〜大丈夫!ここに私達を取って食おうと思えるやつなんていないって!流石にあのピンクの子もここまで来ないよ!」
「違いますってば!」
「え?じゃあな〜に?」
「いや…ただ…ゼロツー様が雪と同じ色をしているので見失いそうで…」
「ふふふ、それは君も言えた事じゃないよ、あ!でも私達よりやっぱゼロちゃんの方が見つけにくいかも!目以外は真っ白だから本当に見失っちゃう!」
「はは、そうですね」
「それにしてもミラクルマターは雪が似合うね!」
「そうでしょうか?」
「うん!」
「褒めても何も出ませんよ、ほら、早く次の星行きましょう。休憩はもう終わりです」
「うぅ〜もうちょっとだけ〜」
「だめです。ゼロツー様が雪を見たいと言うのでわざわざまだ侵略してないこの星に来たのに…これ以上長居するとゼロ様に怒られてしまいます」
「分かったよ〜」
(それに…雪が似合うのはゼロツー様の方です。暗闇で映えるそのお姿も…ここでは消えてしまいそうで…そのお姿さえも美しい…)
「…一生ついて行きます」
「え?何か言った?」
「いえ、何も」
「絶対何か言ったよね!なんて言ったの!」
「秘密です」
「やっぱり何か言ったんだ!教えてよ〜!」
「嫌です」
「うぅ〜上司命令!」
「そんなものをこんな事で使わないでください」
「もぉ〜!」
ゼロツー様は可愛い(*^^*)