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4 雨の日4日目
今日は雨の日。だからみんな少し遅く来る。
「遅れてすみませんっ」
「すいませーん」
そうやって来たのはしずくとまこっとん。
流石に遅い。
付き合っているように見えるかもしれないが、
そこは誰にもわからない二人。
今日日直だったいろが聞いた。
「なんで遅れてきたの?」
「まこっとんがなかなか来ないから家に行ったら‥」
**「殴られてて」**
「それで頑張って止めようとしたけど止まらなくて。」
しずくは頑張ってくれた。けれど相手は大人だ。無理もない。
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「しずくは、偉いよ。」
「え?」
みんなはいおりが放った言葉に対して頭の上にクエスチョンマークが
出ていた。
「だってしずくは頑張って止めようとしたんでしょ?」
「それはしずくにしか出来なかったし、しずくだからできるんだよ。」
しずくは声をあげて泣いた。まこっとんも泣いた。
クラス中がこの「雨の日」に対して、
そして「今日」の記憶に刷り込まれただろう。