公開中
探偵事務所AQAと呪いのコンビニ
キャラクター
【AQA】
探偵事務所。住宅街の角にあり、木造でアンティーク。
・白石 飛鳥(しらいし あすか)
中1。元気。永遠乃の親友。ポニーテール高め。AQAの所長で探偵。
・葉潮 永遠乃(はしお とわの)
中1。おとなしい。飛鳥の親友。セミロング。AQAの副所長で飛鳥の助手。
・飴 翼(あめり つばさ)
・中3。おしゃれ。1代目AQAの所長で元探偵。ボブ。2代目AQAのサポーターで情報収集もしてくれる。
【Sky】
探偵事務所。ビル群の中心にある。おしゃれ。モノクロ。
・藤岡 流夜(ふじおか りゅうや)
中1。飛鳥と同クラス。冷静。Skyの探偵。飛鳥のライバル。
・華(はな)
高1。美人。Skyの助手。翼を尊敬している。
【RED】
怪盗の二人コンビ。謎に包まれている。
・アイ
女子。REDの実行。
・イル
REDの情報収集担当。性別不明。
ドンドンドンドン
「飛鳥!依頼者さん!早く来て!」
「えー!?今望月先生の「探偵事務所は問題児!?」の新作の18巻を読んでてイユちゃんが犯人を尾行してる良いところなのに…!「探問」(探偵事務所は問題児!?の略)って18巻も続くとか誰が考えたと思う?でもこの流れだと20巻で終わると思う!望月先生の新シリーズの「クラスル」も気になるし!ね?しかも「探問」はイラストがるるさんだよ!?もー!この表紙は神だし…」
「はぁ。あのね!依頼者さんと本どっちが大事なの?」
うっ。そう言われたら……私の夢はイユちゃんみたいなカッコいい探偵になってビシッと犯人を捕まえることなの!イユちゃんは依頼者さんも大事にしてて尊敬する。
「依頼者さんに決まってるし…今から行く!」
私は「探問」にしおりをはさんで一階にいるはずの依頼者さんへ走っていく。
「よーこそ!AQAの所長の白石と申します。」
「はい、こちらこそよろしくお願いします。佐々木(ささき)と申します。あのぉ。」
「はいっ!」
私は興味津々な顔で佐々木さんを見つめた。
「その、僕が経営する「Lucky」っていうコンビニがあるんですが、度々その本店のm町の一番高いビルの中に入ってる店の自動ドアがお客様がいるのにしまって挟まったりすることが続いているんです。サーバーの不具合でもないのは確認済みですし挟まれたお客様の中には全治2周間の怪我を追った方もおられて損害賠償がかけられてるんです。なのでその真相を解明していただけませんか?会社の経営がかかってるんです…!」
へぇー。そんなこともあるんだ…
「そうなのですね……あの…そのビルの中には他の探偵事務所も入っていますがそちらよりもAQAを選んでいただきありがとうございます!犯人をなんとしてでも突き止めましょう!!」
「ありがとうございます!!」
「あの。飛鳥、そのビルについて調査するならSkyの協力も仰いだほうが的確に素早く対応できるわ。連絡を入れましょうか?」
情報収集&身の回りのことをやってくれる翼ちゃんことつーちゃんが提案する。
「そんなこともしてくださるのですか!?是非お願いします。お金はいくらでも払いますので…」
「あぁー、AQAは依頼費用は受けていません。Skyはかかりますがこちらで手配するのでだいじょーぶです。」
つーちゃんも面倒なお願いをしてくれたもんだよ…Skyには流夜もいることだし。
「では今日はここらへんで失礼します。よろしくお願いいたします!」
そう言って佐々木さんは帰った。
「もー!なんでアイツと協力しなくちゃならないの!?」
「飛鳥、依頼者様と自分どっちが」
「永遠乃まで!」
はぁ。それにしても勝手に締まる自動ドア、か。
「犯人はどんな人だと思う?」
「うーん。「Lucky」に恨みがある人とか佐々木さんに怨念があるとか?」
「永遠乃の脳は恨みしかないの!?」
「巻き込まれた人に共通点があるのかとかも聞かなくちゃだね!」
「ええ。Skyへの連絡はしておくわ。飛鳥がやったら数時間は話しているものね。」
つーちゃんは私のイメージをなんだと思ってるのよ……!?
「うっ。でもそんなこと言われたってアイツが!」
「……小学生」
永遠乃の謎のツッコミにより私は2階に連れ戻された。
---
「はい。こちらSkyです。」
「あ、流夜?」
「……そうですが。」
「今度、こっちと連携ね。華ちゃんにも伝えといて」
げ。ってことは飛鳥と一緒か。アイツとやるとことが進まない。
「……何故ですか」
「そりゃ依頼者さんのためよ。「Lucky」ってコンビニビルに入ってるでしょ?」
あぁ。そのコンビニは俺も華もよく使っている。
「ありますよ。」
「そこのオーナーからの依頼。解決しなくちゃ店は潰れるかもだってさ。」
「…受けます」
「はーい。お願いね!」
翼さんの作戦にまんまと載せられた……
「華、協力。AQAと。「Lucky」のオーナーからの依頼」
「おっけー。ちょうど今は依頼がなかったからね。」
俺はアイツがいる事務所へ行った。
「雨降りそうな天気だな。傘持ってくか。」
---
「飛鳥ー。ちょっと降りてきて」
「んー」
私は「探問」を置き一階へ降りた。
ガチャッ
「はぁっ!?なんで流夜がいるの!?」
「俺は飛鳥に用はない。永遠乃と翼さんに聞きに来た。」
「はい。流夜には電話をしたけれどこんなにすぐ来るとはね。」
つまりつーちゃんが呼んだってこと!?
「俺は呼ばれてきたわけではない。」
「ちょ、なんで私の考えたことがわかるわけ!?」
「大体の予想は付く。話にならない。飛鳥は二階で本でも読んでたらどうだ」
なんでそこまでわかるわけ!?
「で。どんな内容の依頼ですか?」
私は二階に戻って本を片手に頭の中では事件解決のために動いていた。
---
カタカタカタカタ
パソコンを打つ音が耳に心地よい。
「次のターゲットが決まった。」
「そう。」
「あるデータが変換されていた。」
「それの主犯を捕まえるってわけ?なにか害が及ぼしているの?」
「ああ。何人もが巻き込まれる可能性が大きい。そして実行犯の後ろにはドラロがついている」
「ドラロが……すぐ対応しましょう」
「ただ…今回の件にはない流夜や飛鳥も動いていない。そういうところでは大丈夫だが協力が必要になった場合には……アイに任せている部分も多い。」
「大丈夫よ、ドラロが動いているならこっちも手を打つわ。」
私はREDの実行時の目になった。
---
「へぇ。とにかく調査ですね。」
「ええ。流夜に頼むところも多いわ。」
「善は急げ、ってわけでつーちゃんとりゅーもはーちも飛鳥も早速調査いったほうがいいよね…」
「永遠乃…だからその俺のことをりゅーっていうのと華もはーちの意味がわからない。」
私が呼びやすいんだからいいじゃん!って言い返したいけどあくまでも私は助手。
「あ、華は今、別のなにかしてて今は来れない。」
「そっか。了解!」
「飛鳥!降りてきて!調査行くよ!」
「はーい」
私はタクシーの手配をする。
「みんなー!行くよ!」
私達はそんなこんなで事件(?)があったビルに行った。
つーちゃんはタクシーの中でもパソコンを見て真剣な表情で何かを調べていて今も近くのソファー作業を続けている。
「ここが「Lucky」かぁ。」
「問題の自動ドアはこれだね。飛鳥とりゅーはなにか気づくことはある?」
私は二人みたいな探偵能力はまったくない。
「うーん。分かんないな…」
「飛鳥も永遠乃もこんなところでいたらお客さんの邪魔になる。」
「でもドアの真ん前で立っている流夜も邪魔だと思いまーす」
「でも地面に這いつくばっている飛鳥よりはマシだ。」
あー。また始まっちゃった。
「こんなんじゃイユちゃんみたいな素敵な探偵にもルイくんみたいなかっこいい探偵にもなれないよ?」
実は私も「探問」ファン。その中でもルイくんはカッコよくて大好きなキャラ。憧れはメユっていう助手キャラ。
「ぐぅ。確かに…イユちゃんみたいな探偵になる!」
「さっきからイユとかルイとか誰?後今こっちに向かってきているあの10代の女子二人組、「Lucky」に来るぞ」
へ?なんでそういう予測ができるわけ……そう思った数秒後りゅーの予想通り二人組は「Lucky」に入っていった。自動ドアはちゃんと開いた。一人が入る。もう一人は傘を持っていたため傘立てに傘を立てていたから数秒の差があった。
「きゃっ!」
え。私達が見ている前でそのもうひとりの方は挟まれた。
「え!?ちょっと!まゆ?」
彼女はちょうど真ん中で挟まれたため少し腹部から血が出ている。無事だったもうひとりは挟まれたまゆ(確か)を呆然と見ている。
「大丈夫ですか!?」
あれは…佐々木さん。数十秒経ってから来た…佐々木さんはその時バックヤードにいたから遅れたらしい。血相を変えて飛んできた。
「……」
まゆさんは何も言わない。ただぐったりしている。
「救急車、呼んだほうがいいですか?」
佐々木さんが頷く。りゅーは現場の自動ドアの上のセンサーらしきものを見ていた。
数分達救急車はやってきた。無事だった方の名前は花音(かのん)というらしい。花音さんはまだ呆然としていたけれど私とともに付き添いとして乗り込んだ。
「永遠乃!お願いね!」
私は頷いた。
---
「佐々木さん……」
「この件で今までを合計すると18回起きました。」
「そうなんですね……近くにいたのに判断できずすいませんでした。」
流夜に続けて私も謝る。
現場をじっくりと見て私達は一度AQAに戻った。
プルルル
「永遠乃からだっ!」
「飛鳥!?まゆさん致命傷で危険かもらしい。」
「え……でも自動ドアに挟まれただけなのに……?」
「うん。あ、看護師さん来たから切るね。」
………
「あの自動ドアは威力が普通の自動ドアよりも強力になるように少し工夫されていた。」
「えっ。そんな……」
「あり得るわ。今回の事件にはドラロが関わっているもの」
えっ!?ドラロ。世界最大の凶悪犯罪組織。私や流夜が探偵になったのも。SkyやAQAができたのもドラロを阻止するため。
「ドラロが……でも何故「Lucky」を狙ったの?」
「Lucky」は数店舗しかない小さなコンビニ。
「「Lucky」のサーバーに少し入らせてもらったわ。「Lucky」は2ヶ月しか設立されて経っていない。オーナーの佐々木さん。この人こそが今回の主犯よ。」
えっ……
「本当?」
「ああ。佐々木さんが来るのが遅かったのも説明がつく。」
「でもバックヤードに」
「あんなのは嘘だ。トリックはこう。レジの裏には確認したところボタンがあった。お客さんが入ってきたときにボタンを押すとタイミングよく閉まる。」
「えっ。」
「センサーが正常なら緑のライトがつくべきところが黄色になっていた。黄色は手動モードの時。」
「証拠はとった?」
「ええ。センサーの写真、レジ裏の写真。そして極めつけは佐々木さんが事件の後救急車が行ってから店に入って電話していた音声を取ってあるもの。きっと電話のあいてはドラロね。内容は成功したという内容。」
「そっか。通報入れなくちゃね」
「ええ。容疑は殺人未遂か傷害致死罪ってところかしら?」
「ああ。でも通報はもう済ませておいた。」
「は!?なら私だけが事後報告なわけ!?」
この事件を解決したのは感謝だけど……
プルルル
「飛鳥!まゆさん状況が収まったからあとは回復のみだって!全治2ヶ月って言ってた。」
「そっか、無事で何より!」
本当に良かった……あ、でも……何故まゆさんが狙われたのか…謎はまだまだあるみたい。
「飛鳥。このポテチの食べかすはなぜ起きた?」
「はぁ!?誰だってそうなるでしょ!」
「ふたりとも、探偵としてもう少し落ち着いては?」
今日もAQAからは騒ぎ超えが響き渡っていた。
大作……(10何話書けるかな……)