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独り言 完結
みゃあ
??〜
「ここ、どこ......?」
いつの間にか、周囲を見渡すと
周りが全て真っ白な場所に居た
「あれ......?あの飛んでるのって...」
私の目の前に居て飛んでいく鳥の名前は
「ッッッ...?!?!まって!!!まっても
れもん!!!どこ行くの...?置いて行かないでよッッ!!一緒に居させてよ......!!!」
**れもん**
それは私の飼っている鳥の名前
朝に鳴いて、ご飯を食べるだけ......
それだけの鳥だった
れもんは母に溺愛されていた、私のご飯がない日はホストか、れもんの食費になっていた、私もれもんが大好きだった
鳴くことはしないが、どうしようもなく
辛い時、れもんが擦り寄ってくれた
それだけで私は救われていた
なのに...
「待って!!!!まってよれもん!!!
また慰めてよっっ!!!!!ねぇ!!!」
─れもん!!!!!
自分の部屋〜
「れもんッッッ!!!!!」
確かに夢だった、でも...妙に現実的だった
そして、違和感が走る
「あれ..?なんで、今日のれもん鳴いてないの....?いっつも鳴き声で起こされるの......に......?」
私が寝ている隣には、れもんが中に居るゲージがある、母が糞をしたら臭いからと私の部屋に置いているのだ
私は、今、その事に気づいた
「れもんが居ない.....」
逃げた?と思ったがゲージは閉まっていた
頭が追いつかなかった
私は空っぽだった
鳴いていたれもんの鳴き声
自分におはよう
それすらも全てなくなった、毎朝のようにあったことが、それが当たり前だったことが、当たり前じゃ無くなった
顔も洗えないほどに何も感じられなかった
私は顔も、身体も、心も汚れたまま
ランドセルをかるって学校へと歩いた
通学路〜
「れもん...まって、いかないで......」
夢だったはずなのに現実になってしまっていた、そんなショックで通学路でも
ただ無表情で、隙間...
いや風穴が出来たように泣いていた
そんな最悪な時、彼女に会ってしまった
瑠々愛「おはよう汚いお姫様♪
今日はより1層深く汚いね!笑」
「...........」
何を言われても、されても何も感じられなかった私は教室へと足を急ぐ
教室〜
ガラガラガラ
教室のドアを開けると、瑠々愛は私より早くに座っていたみたいだ
そして静まり返っていたその方が楽と思い
自分の机に向かってる途中、机の上になにかが乗っていた
「れ......もん?」
そう、鳥のれもんの死体だった
少し遠くから見ただけだが、れもんの死体と脳が理解した瞬間力が抜け落ち
私は座り込んだ
「ッッッッあ......あ......
あ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ッッッッ!!!!!!!!!!なんで!!!!ねぇ!!!!!!れもんッッ!!!!!
どうして!!!!!!誰が...誰が?!?!?!誰がこんなッッ!!!こんな!!!!!!!!」
咄嗟に私は心から叫んだ
はらわたが煮えくり返るような怒りと
脳が処理しきれないほどの悲しみと苦しみが私に一気に襲ってきた
「誰だよぉッッッッ!!!!!!言えよッッッッ!!!!!!!!!!!!居るんだろ!!?!?!!!!!!ねぇ!!!!!誰がやったんだよ!!!!!!なんでこんな事するんだよ!!!!!」
普段の私ではありえないような声、悲痛の叫びをしていた
私以外のみんなは黙って下を向いていた....
ただ1人を覗いて
瑠々愛「プッ......あははははは!!!!
ざまぁないね!お姫様!!ほら!泣きわめいちゃってどうしたの?
その汚い汚いクソ鳥がどうしたのぉ?」
「瑠々......愛ッッ貴方.....が...れもんッを!!返して!!!!!!返"し"て"よ!!!!私の!!!!私のれもんを!!!!ねぇ!」
瑠々愛「はぁ...うるさいうるさい、死んだ奴は帰って来ねぇんだよ
キーキー泣き喚いて...まるで猿みたいじゃん?ねぇ皆?笑」
クラスメイトは下を向いたままだが、静かにみんな心からではない
乾いた笑い声を上げた
クラスメイト「...あ、あははははー...!」
それでも瑠々愛は満足したようだ
瑠々愛「ねぇ...そのクソ鳥の死に際、どうしてたと思う?」
「知らない......!!!返してよ...!」
瑠々愛「私が抑え付けたら羽をバタバタしてお前みたいに鳴いて、私の抑えてる手を噛んできたの...
痛くは無かったけどいい加減鬱陶しかったから最初に心臓を釘で刺したの!」
「..............」
私は静かに泣く
瑠々愛「あははー!泣かないでよー
私がいじめてるみたいじゃん笑
それで、その後ピタッと動きが止まったから羽をむしって、翼を折って...引っこ抜いて...とにかくぶちぶちにしちゃったー!」
「嫌......嫌ッッ....嘘だ......ぅそ......!」
瑠々愛「じゃあ机の上見てきなよー!
言った通りの死体があるはずだからさ!」
嘘かもと言う無駄な希望を胸に抱いて
何とか机へと歩き出した
見てしまった
心臓を釘で潰され
羽が生えてなく
翼も折れて
引っこ抜かれた所から血が出て
血涙を流して
足も切られて
目も潰されていた
れもんの死体があった
「ッッッッッッッッッ!!!!!!!!」
何も言えなかった、言葉が出なかった
私はそれを見た途端に家へと逃げ出した
家〜
家に帰った私はトイレへ駆け込んだ
「ゔッッ......お"え"ぇぇぇ"ゔぉ"えええええッッッッ...んぐッッ......ゔゥヴゥゥゥゥエエエエエ」
私は泣きながら
吐いて、吐いて、吐き続けた
吐いても吐いても吐き気が収まらなかった
「ゔぁお"ぇええええッッッッ!!!!!」
ようやく吐き気が収まったあと頭痛がして
涙を拭うと
涙の色は赤色だった
血涙を流していた
急に頭が痛くなりどうしようもない
怒、悲、痛が私を襲い
意識が遠くなり
私は気絶してしまっていた
「ん"......ここ、は......トイレ...?
私、気絶してたんだ......
今は......午前4時か...」
私はれもんを失った事を思い出し、
吐き気を催すが出すものが無かった為
起き上がり、夜の学校へと歩いて行った
学校〜
夜の学校は暗くて、静かだったが私は
何も言わず思わず階段を上がって行った
コツン...カツン......
ただ私の足音だけが響いていた
?〜
ビュオオオオオ、ヒュウウウウウウウ
「風が強いなぁ.....」
「あはは、流石に高いや」
スゥゥゥゥ... ハァ......
「ここの空気は綺麗だなぁ」
「......下の空気は汚いや」
「上から...遠く見れば、こんなに綺麗なのに裏ではあんなに汚い...」
「誰も助けてくれなかった...誰も手を貸してくれなかった」
「」
さよなら、私、さよなら嘘にまみれた世界
ぐちゃ