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顔が真っ赤な体育祭~そら&まどかの場合~
ハンドレ学園の体育祭。
みんなが高校生とは思えない行動を見せる。
「まどかくん、今日、体育祭だよ?早く起きなきゃ遅刻しちゃう。」
体育祭の日の朝のこと。私、そらはベットの中で私に抱きついてはなれない彼氏のまどかくんにそう言った。
「いやだ。なんであんな暑い中運動しないといけないの?」
そう言って私を抱き締める腕に力を入れるまどかくん。
(もう……私だってできることなら体育祭なんてなくなってほしいよ……)
運動が大の苦手な私は素直にそう思ってしまった。
でも、そんなこと言ったらまどかくんは本当にいかないって言い出しそうなので、
「だめだよ。まどかくん実行委員なんだから行かないと私だけでクラスまとめることになっちゃう。」
運悪くくじ引きで実行委員になってしまった私とまどかくん。
(本当は別に一人でもできるけどせっかくまどかくんと同じ委員会なんだから一緒に活動したいよ……)
ね、行こうとまどかくんの体をゆするも、
「いやだいやだ。あんなくじ引きで決めた先生が悪いんだ!!僕のせいじゃない。何を言われても僕は布団からでないし、そらを離してあげない!」
子供みたいにじたばたと暴れるまどかくん。
でも、私は一つだけ説得する方法を知っている。
(効果的な分、代償も大きいからできれば使いたくなかったんだけど……)
私は意を決して口を開く。
「まどかくん。」
「体育祭行かないで仕事を押し付けるような人なら私……付き合っていれないよ?」
「でも、もし行ってくれるなら……キスでもバグでも手を繋ぐことでもなんでもしてあげる。」
「だから……行こう?」
最後は上目使いで見上げる。
すると顔を真っ赤にするまどかくん。
(うわあ……効果てきめんだ……
……でも、こんな計算されたことやって誰かに知られたりなんかしたら間違いなく死ぬ……)
自分がやったことに恥ずかしくなっているとまどかくんがゆっくりと抱き締めていた腕を離していく。
「……そら、言ったからね。約束、絶対守ってもらうんだから……」
ふっと不敵な微笑みを見せて部屋を出ていくまどかくん。
(うわ……代償、でかすぎ……)
私はしばらくその場から動けなかった。
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「しのちゃん、仁くん、大縄次使うから真ん中まで運んどいて。瑠衣くんは消えちゃってる線引き直しといて。右手くん、左手くん次放送でしょ早く行って。千トくん、結人くん、そんなところでしゃがんでないで。恵吾くん、手伝ってくれてありがとうね。」
体育祭が始まってすぐ私は大忙し。
うちのクラスは大道具担当で台本とかがない。=めっちゃ忙しい!!
おまけにもう一人の委員のまどかくんはどっか行っちゃったし……
もう、どうしたらいいの!!!
「そら、これどこしまったら良い?」
と、瑠衣くん。
「そらさん、我々の放送の台本どこにあるか知りませんか?」
と、右手くん。
「お前、しのをこき使うな。」
「ちょっと仁くん、なに言ってるの!?」
と、仁くんとしのちゃん。
(知らないよ……私は何でも屋じゃないの!!)
でも、ここで怒ったら敗けだと思い、必死に笑顔を取り繕う。
「瑠衣くん、それはあっちの倉庫に。右手くんそれは放送委員のだから私は知らないかな。仁くん、しのちゃんの分までやって。」
てきぱきと指示をして走り回っていると方を叩かれた。そこにはビクビク震えている結人くんが。
「そ、そそそ、そらさん。まどかさんが鬼の形相でこっちを見てます……」
結人くんが指差す先にはまどかくんがいた。
(もう、まどかくんどこ行ってたの!?早く手伝ってよ……)
そう思いながらまどかくんの方へ駆け寄るとまどかくんに
「僕がいない間にあんなに笑顔で男子と話しちゃってさ。」
そう言われた。そして差し出された袋。
その中にはたくさんのペットボトル。とても冷たいことから今買ってきたはばかりだとわかる。
「そら、休まなすぎ。別にほっといたって多分あいつら自分でやるよ?」
そう言って私のほおにペットボトルをつけるまどかくん。
その優しさに涙腺が緩んでしまったようでぽたぽたと涙がこぼれる。
「っ!!そら!!ごめん。嫉妬したりして、そらを困らせて……」
とたんに頭を下げるまどかくん。
「ち、違うの……まどかくんがいなかったの私のためだったんだって思って……嬉しくて……」
「そっか。大変だったね。」
そう言って私を抱き締めてくれるまどかくん。
私はなぜか回りを気にせずに抱き返すことができた。
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「……まどかくん、もう離して良いよ?」
「まだだめ。そら、抱き締めて良いって朝言ったじゃん。」
その後体育祭が終わるまで私はまどかくんに離してもらえなかった。
思ったより長くなってしまいました。
でも、スランプ(といえるほど大層なものではない)気味だったので個人的には嬉しいです。
しのちゃん、スピンオフ書かせてくれてありがとう!!
ここまで読んでくださった方々、本当にありがとうございました!!
次回もよければ読んでいただけると嬉しいです。