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能力パロ 2
結構長めです…
今からx年前…
《《とある事件》》をきっかけに、全世界の|異能力者《exceed》が全滅した、とニュースで報じられていた時のこと。
高校生の頃から縁があった俺ら《《6人だけ》》
__深澤辰哉、佐久間大介、渡辺翔太、宮舘涼太、岩本照、阿部亮平__
は、世界の|異能力者《exceed》の中でも、何故か生存していた。
俺らのように生存している者がいるかもしれない。
そのような|一縷《いちる》の望みに賭け、俺らは【SnowMan】のメンバーを陰で募集していた。
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ある早朝のこと。
リーダーである岩本照と、SnowManの頭脳担当、阿部亮平がトレーニングも兼ねて散歩とジョギングをしていた。
公園に差し掛かった、その時。
公園のベンチにぐったりと倒れ込んでいる……少年?青年?の狭間ぐらいの男が3人もいた。
見惚れるほど美しい、朝日に煌めく金髪の少年に、黒髪がその美貌を更に際立たせている少年…?青年…?に、少し茶髪の明るそうな青年…?である。
照「…大丈夫か?」
流石に無視は出来ず、声を掛ける岩本。
?1「っ、⁉︎」
亮平「体調悪い?大丈夫?とにかく|家《うち》においでよ」
岩本は、阿部をちらりと横目で見た。
阿部が他人を家に誘うなんて滅多にない。
何かを意味してるだろうな、と思った矢先、3人が|異能力者《exceed》であることを雰囲気で悟った。
?2「えっ、と、、げほげほっ、、、げほっ、ごほっ、、」
照「まぁ、とにかく今日は|家《うち》で休んでけ。歩けるか?」
3人同時に首をゆらりと横に振る。
阿部をもう一度横目で見れば、どうぞ運んでやってください、と言いたげににこりと微笑んでいた。
はぁ、と心の中で大きく溜め息を吐き、前に2人を抱き、後ろに1人を背負って歩き出した。
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家に帰れば、予想通り大騒ぎ。
とにかくあれこれ看病してやって、寝かしつける。
寝ているその隙に6人での会議が始まった。
議題はもちろん、この3人の能力について、そして今後彼等をどうするか、である。
俺らの|家《アジト》に連れてきてしまった以上、何も無しでは彼等を帰せないのである。
照「とゆーことで。3人の能力について意見がある人〜」
はい‼︎と佐久間が勢いよく空を切って手を挙げる。
どうぞ、とあまり期待せず指名する岩本。
大介「俺の予想だけど…多分闇の能力持ってる子いると思うんだよねぇ」
雰囲気でね〜、と付け加える佐久間。
闇。
その単語に佐久間以外の全員が|慄《おのの》く。
闇の能力は、この世の|異能力者《exceed》が持つ能力の中でも特に強い能力。
世界で2番、3番目辺りに強い能力だと謳われている。
1番は■■■■■■■■■■■能力である。
大介「あ、まだまだ続きあるよん?あとの2人は太陽と霞だね〜」
これも雰囲気ね、という佐久間。
その場にいる全員が、またもや慄く。
太陽と霞。
この能力は双方とも珍しい。
太陽なんて、世界に5人くらいしか存在しなかった筈なのだが、あの事件後は存在すら確認されていないくらいである。
霞も、現在は世界で3人しか存在しないとか。
全員がリビングに敷かれた布団で穏やかに寝息を立てている3人を愕然として見つめる。
こういう佐久間の勘は何故か当たるのである。
その視線を汲み取ってか、ぱちりと3人が目を覚ます。
?1「ぅぅ…だれ、、です、、、か、、、、、、?」
ぽやっとした目で見つめ返してくる金髪の少年。
結構可愛い。
辰哉「ん、おはよ。急に聞くけどさ、3人はなんののーりょく持ってるわけ?」
?1〜3「「「えっ…⁉︎」」」
その場の空気がピリッとする。
辰哉「大体分かる。|異能力者《exceed》でしょ?」
何で知ってるんだ、という目をし、後退りする3人。
|異能力者《exceed》の存在を知っているのは、|異能力者《exceed》自身、そして…
|異能力者《exceed》の《《人身取引を目的とする人》》である。
|異能力者《exceed》は人身取引の中でも特に高額で取引される故、人身取引をする立場の人間では、儲かる為に命を懸けてでも|異能力者《exceed》を探す奴もいるらしい。
自分に起きている危険に気づいてか、3人が此方を睨んでくる。
そばで、黒髪の青年…?がふぅぅ…、と息をゆっくり吐き出す。
青年の目が淡く漆黒に光る。
そして、青年が手を大きく上に振りかざす。
能力を発動される…⁉︎
身の危険を悟り、目を瞑る一同。
…しかし衝撃は来ない。
目を開けば、青年の手が凍りついていた。
渡辺の能力__氷である。
氷の中に収められた手からは、黒煙の様な物が湧き出ている。
しかし、次第に力が弱っていったのか黒煙は青年の手に消えた。
青年「ぅっ、、離せっ‼︎離せよっ‼︎…ぁぅ、、、っ、、、」
?1「⁉︎」
?3「離せや‼︎俺の仲間に何するん⁉︎」
翔太「お前らが最初に仕掛けて来たんだろ?文句言うなよ」
涼太「大人しくしてれば離してあげるから。」
照「まずはそこの椅子に座れ」
3人が諦めた様子で大人しく椅子に座る。
亮平「まずは名前を教えて貰おうか」
カチリとシャーペンをノックし、メモを取る準備をしだす阿部。
完全に仕事モードである。
?1「っ、、ラウール、、、、、、」
?3「向井………康、、、二、、、」
大介「そこのお前は?」
青年「いいからっ、、離せよっ‼︎」
亮平「何?言うこと聞かないならどうなるか分かってんの?」
阿部が手をさっと一振りする。
阿部の目が淡く|翠《みどり》に光る。
その手から蔦が現れ、青年の足に蔦が絡みつく。
此方を睨む青年。
その額には焦りからか冷や汗が滲んでいる。
康二「やめてやぁっ‼︎お願いやから…」
悲鳴に近い声を上げる向井。
大介「言うこと聞かないからでしょ?」
照「正直に答えないと最終的にはこの世界とお別れになるからな?」
ラウール「ひゅっ、、」
青年「っ、、目黒………蓮……」
辰哉「じゃ、次は能力。教えてくれたらその氷も、蔦も解いたげる」
ラウール「………………霞」
康二「………太陽」
悔しそうに唇を噛む2人。
この能力…佐久間の予想通りである。
涼太「…そうか。目黒は」
蓮「っ、、、さっきから………お前らの目的は何なんだよ⁉︎」
照「さっさと答えてくれない?言ってるでしょ?正直に答えないならお前の命を奪うぞ」
蓮「…………………闇…………離せよ‼︎」
亮平「…分かった。解いてやる」
しゅるしゅると蔦が阿部の手に戻り、消えていく。
目黒の手に付着していた氷がぱらぱらと崩れていく。
蓮「っ、、、」
目黒が顔を顰める。
手が先程の氷により、じんわり赤くなっていた。
辰哉「…痛いんでしょ。手当てして欲しい?」
ぐっ、と睨んでくる目黒。
図星だ。
辰哉「手当てして欲しいなら、3人でさっきまでのことを責任持って謝る。そして、目黒が正直に『助けてください』って言えば手当てしてあげる」
他の5人に比べて優しい口調だが、請求していることは中々のものである。
ラウール「…大変申し訳ございませんでしたっ………」
康二「ごめんなさいっ……|赦《ゆる》してくださいっ…」
蓮「………申し訳ありませんでした……………………っ、、助けてくださいっ…」
視線を逸らしながら言う目黒。
辰哉「はい、よく言えました。翔太もやり過ぎないこと。分かってるね?」
目黒の手を取り、じっくり確かめながら言う深澤。
翔太「それは分かるけどっ‼︎…っだって、仲間の命が危なかったんだぞ…」
たまに出るデレ翔太ににやける深澤、岩本、阿部、佐久間。
涼太「はいはい。分かったから。仲間の命を想ってくれてありがとね?」
翔太「っ、、べ、別に…」
その様子をぽかーんと見つめる3人。
辰哉「目黒くん、どーしたの?なんかあった?」
蓮「っ……えと…………だい、、じょうぶ…?です」
辰哉「目黒くん嘘つくの下手だね〜?あとで無理にでも吐かせるからね?」
蓮「…」
辰哉「とにかく、あなたの手の方が今は重要でしょ」
そう言って手にふっと息を吹きかける深澤。
深澤の目が淡く藤色に光る。
それに対応するように手がほのかに光った。
そのまま深澤が目黒の手を握る。
蓮「え…」
とろりとした光が2人の手を包む。
そして、その光が消えた|瞬間《とき》。
目黒の赤く染まっていた手が元の肌色に戻っていた。
辰哉「よし、もう大丈夫そ?」
蓮「…ありがと、、ござ、、ます……」
ラウこじ「「ありがとうございます…‼︎」」
亮平「で?さっき俺らを見つめたのは何なの?」
ラウめめこじ「…」
阿部が怒りを示すようにカチカチとシャーペンを鳴らす。
大介「阿部ちゃん、落ち着こう?」
ラウール「…あの、別に反抗する気は無いんですけど…貴方達って、何ていう|集団《assembly》ですか?」
照「…あぁ、俺ら?聞いたらもうお前らは此処から出れねえけど大丈夫?」
康二「ちょっ、ちょっと待ってや…ぃゃ、待ってください‼︎俺ら、ずっと、【SnowMan】って言う集団を探し…探してるんです‼︎」
照の隣で関西訛りが凄いな…と言う顔をする渡辺。
いやぁ…まさか|【SnowMan】《俺ら》を探してるなんてなぁ、なんて苦笑する深澤。
照「俺らは…」
ラウール「っだ、だめ‼︎俺ら、帰り…」
照「【SnowMan】だけど?」
ラウールの言葉を遮るように言う岩本。
蓮「…え?」
照「だーかーらー。俺らが【SnowMan】だっつってんだろ」
驚きすぎて言葉が出ていない3人。
ラウめめこじ「…ぇと、、、えと、、、、すっ、すみませんでしたッ‼︎」
突然土下座し始める。
涼太「いいよいいよ。顔上げな」
ラウめめこじ「でもっ…‼︎」
大介「いいっつってんだろ」
ラウめめこじ「…ひゃ、ひゃい…………」
照「んで?なんで俺ら探してたわけ?」
蓮「俺らの能力…を活かせる?場所が欲しくて……なんていうか…お互いシンヨウ⤵︎できる…?所?…あと…アンシン⤵︎?して生活、できる所」
翔太「信用⤴︎と安心⤴︎な」
涼太「ふふっ」
ラウール「さっき…めっちゃSnowManが仲良いってこと、、、分かりました…お願いしますっ‼︎」
康二「俺らを【SnowMan】に入れてっ、くださいっ‼︎」
照「…うん。入る分にはいいけどな…その前に|試験《テスト》受けて貰わないと」
ラウめめこじ「てすと…?」
大介「阿部ちゃん説明お願いしまーす‼︎」
亮平「了解。俺ら、【SnowMan】に入るには、テストを受けて合格してもらわないといけないの…テストは|異能力者《exceed》として能力を使いこなすのに必要な五技能。|異能力者《exceed》についての基礎、体力、頭脳、立ち回り、人間としての生活能力。この5つを測定する。」
蓮「えと…一つ…いいですか?人間としての生活能力……って、いるんですか…俺ら……『人間』を、、、捨ててるんすけど…」
亮平「うんうん。そうだよね。|異能力者《exceed》は絶対一度はその道通るもん。だからこそ、じゃない?」
蓮「…?」
亮平「そうなるよね〜。俺らを追いかけてた(?)ぐらいだから、知ってると思うけど、俺らは《《能力者絡み》》のものしか関わらない。だから、他の■■■■とは違う、それを全世界に知らしめる為、って言えば分かりやすいかな。まとめると、他の異能力者を超える為。其故に俺らは人間としての能力も試す。OK?」
真剣な顔付きの阿部。
ごくりと唾を飲み込み、こくりと頷く3人。
それを懐かしいな〜と眺める5人。
亮平「まぁとにかく、明日でいいから、|試験《テスト》を受けてもらう。それの結果によって入れるか入れないかは変わるから。今日はゆっくりお休み」
ふっと表情を緩める阿部。
ラウめめこじ「ありがとうございます‼︎」
さぁ、果たして3人は【SnowMan】に入る事ができるのだろうか…