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誰かのせいだった
私は何も持っていない。私のしていることは結局誰かがしていたことを繰り返しているだけだった。新しいものを生み出す力は私にはない。私の力で幸せになったのではない。私は何もしていない。そのことを知らないみんなは私を褒める。褒められるのは嬉しいけれど、どこか虚しい。私がいなかったとしても、私の代わりとして十分すぎる人間が必ずいる。私が生まれ来た理由は何?きっとその「私の代わりとして十分すぎる人間」も、そう思うのだろう。そんなことを考えて、心が軽くなってしまう。何も解決はしていないのに。