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ジェヘナ
「元気?」
「最近仕事、調子どう?」
ああ、もうね、そういうの辞めたんだ。
うん、なんか、
もうあの頃には戻れないそうなんだ。
そんなこと言われると傷つくからさ。
何も聞かないでよ。
もっとこういう風に言えばよかった。
もっと輝く自分でいればよかった。
もっと笑っておけばよかった。
もっと人を頼ればよかった。
もっと楽しいことに浸っていればよかった。
もっと誰かに話しておけばよかった。
もっと。もっと。もっと。もっと。
全部全部、降参だ。
お前のせいで。お前が突きつけたせいで。
でも。
こんな風に赤い水たまりの上に静かに眠っているのも、結局は正真正銘、僕のせいだった。
よくある話。
「単純明快」をモノにしたくて。
「跳ね返すべき、自分で解決するべき」という理想を全て殺して。
もう「散々」だって思い切って死ぬ勇気もない。
だったら、
早く堕ちたい。地獄へ堕ちたい。はやく。もっと。
堕ちて。
死ぬのは怖い。だから、生きていたいよ。
「なんでなんだよ」啜泣
毎夜喉を塞ぐ、透明の概要も。
「ぁ、かひゅっ、ぅ、ぁ」
肺を蝕む実在も。
「だって、何も、、、すいません」
理不尽も。
「また、ひとりぼっちか」
孤独も。
恨まなくていい。
それら全てに、意味なんてないんだ。
僕らは何もしなくても、死にたくても、
生きるしかないんだ。
「そっちはどう?」
「あ、まだそれやってたんだ」
「そういや、付き合ってた子とはどうなったの?」
何も言わないで。
きらきらと輝く未来。
一人で立てる強さ。
誰にでも好かれて愛される人格。
貴方と僕を繋ぐたった一つのイヤホン。
ワイヤレス。首も吊れないな。
イヤホンを取る。
はい。恐悦、
大変、身に沁みるお話でした。
僕の心を傷付けたい放題にして、
満たされたかい?
愛も。友情も。温情も。
貴方が汚した、真っ黒く濁って割れた心を、
「んぅっ、、、ぷはぁっ」
アルコールで消毒して眠る。
もう、暗澹たる大河の水になって。
一緒になって。黒くなって。周りを汚して。
もっと、もっと、もっと、もっと、
堕ちて。
無情に響く心の中の「生きていたいよ」
「はぁ」
毎夜喉を掴む空気も。
「冠番組、、、ですか」
未来も。
「俺の一部分だから」
内臓を騙る肉塊も。
「は〜、幸せ」
幸せも。
「綺麗だなあ」
宇宙も。
疑わなくていい。
どうせ何をしたって、何も変わらないんだ。
僕らは、何があろうとどうしようと、
生きるしかないんだ。
「生きていたいよ」
自分の生きる意味も無く、人に傷つけられて、
もう、何でかもわからないけど。
「生きていたいよ」
どれだけぐちゃぐちゃにされても、
DNAが、生きろ、って言ってくるから。
「あ、い、やだ、、、!」
本能も。
「待って、怖い、やめて、」
恐怖も。
恨まなくていい。
無意識に俺を傷つける貴方も。その原因となる、自分も。
俺を汚し、傷つける貴方も。傷つけられても繋がってしまう、自分も。
どうせ何も、変わらないんだ。
「生きていたいよ」
先は真っ暗闇で。
何の希望もないけど。
「生きていたいよ」
どれだけ死にたくても、
本能は赤く脈打つの。
「生きていたいよ」と叫ぶ本能。
「生きてたくないよ」と呟く心。
心へ。
本当に残念だけど。
僕らは、傷つけられても、あの人と共に、
生きるしかないんだ。
騙してごめんよ。
言えなくてごめんよ。
そして、本当に悲しいけれど。
ビニルの中に包まれた、銅線のように。
薄い「友情」というビニルを、爪で剥いだ先にある、
苦しみだけが、僕らの絆なんだ。
タグでわかると思いますが一応ゆとさくというか優斗と作ちゃん想定です
1番、、、優斗
2番、、、作ちゃま
落ちサビ以降、、、両方
ふとした思いつきで書いてるので乱文かも