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日🔥と雷⚡️の使い手、鬼になりました。 参
夕食の余韻が残る山中の小屋で、炭治郎は満足そうに腹をさすった。
「――あ〜、お腹いっぱいだな、笑」
その様子を見ていた善逸は、思わず立ち上がって声を荒げた。
「俺、ほぼ何も食べれてないんだけど!? なんでそんなに満足げなの!?」
善逸の訴えにも、炭治郎はどこか申し訳なさそうに笑って返す。
「いや、ほら……偶然、鬼殺隊士に会っちゃったのは仕方ないだろ?」
「仕方ないで片づけんなよ!」
善逸は頭を抱えながらぼやいた。ふと、その声が小さくなる。
「……俺たち、もう人間、食べちゃったんだよな」
炭治郎は静かにうなずいた。
「そうだな。でも、上弦の鬼たちは何万人も食ってるって言うし……」
「見習うなよ、そういうのは!」
善逸が即座にツッコミを入れる。
ふたりは顔を見合わせて、ふっと笑った。
「……絶対、一緒に十二鬼月になろうな」
善逸がぽつりと呟いた言葉に、炭治郎も力強くうなずいた。
「うん。そして一緒に戦おう」
しばしの静けさが訪れた。外では虫の音が響き、小屋の中はわずかな灯りに照らされていた。
「いつ鬼殺隊士が襲ってくるかわからないしな」
善逸が言った。
炭治郎は頷きながらも、笑みを浮かべる。
「それまでには、血鬼術が使えるようになっておきたいな」
「血鬼術ってさ、呼吸と同じようなもんなのかな……?」
「そうだとしたら、禰󠄀豆子はすごいよな。ちゃんと戦えてるし」
「ほんとだよ〜……っていうか、喋れるんじゃないの!? 今更だけど!」
「まあな」
炭治郎は照れくさそうに笑った。
「いつかさ、3人で鬼殺隊士狩りにでも行こうぜ」
「禰󠄀豆子が人を食べるとこは、あんまり想像したくないけどな」
「そうだね、笑……」
ふたりの笑い声が、静かな夜に溶けていく。
「俺たちは、いつでも一緒だ」
炭治郎の言葉に、善逸は深くうなずいた。
「うん。そうだね……」
その瞬間、炭治郎が勢いよく立ち上がった。
「よしっ! 無限城に帰って、血鬼術の練習と訓練だ!」
「ええ〜〜!? 今から〜〜!?」
善逸の悲鳴が、夜の空に高く響いた。