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Epilogue
隼人と再会したあの日。
気づけばあれからもう2年以上の年月が経っていた。
「卒業おめでとう。就職も」
「ありがとう」
今でも定期的に会っている。でも、それも今日でもう終わってしまいそう。
いつもと同じ様に、隼人の家で、来る途中で買ったコンビニ弁当とお菓子を食べる。いつもと違うのは隼人が少しいいワインを買ってくれたことぐらい。
「…紗絢ももう社会人か」
少し酔いが回ってきたのか隼人が呟いた。
「そんなオヤジ臭い隼人見たくないんでけど」
「僕ももうアラサーなんだからそれぐらい許してよ」
「え、隼人ってもうアラサーなの?ずっと中3で止まってるんだけど」
「僕だって紗絢はずっと小学生のイメージのままだよ。その紗絢がもう社会人になるっていうんだから。そりゃ僕もオヤジ臭くなるよね」
「そうだね」
私は中3の夏以降十年間の隼人を知らない。普段はどうってことないのに、こういう時になると、改めて十年という年月の長さに気づく。
「これから遠くなるんだよね」
「うん。保育園の近くに引っ越すから。ここから1時間ぐらいかかるところ」
「そっか、じゃあ今までみたいに平日は来れないかもね。休みの日来なよ」
「え、?」
まさかの言葉に驚く。
「会ってくれるの?」
「逆に合わない理由なんてあるの?」
「近くにいたから会ってくれてたのかと…」
「そんなわけないじゃん。僕はあの時からずっと紗絢に、固執してるよ」
私は隼人に固執していても、その反対はあり得ないと思っていた。隼人がずっと気に留めていたのは、謝りたかったから。それ以上でもそれ以下でもない。そう思っていた。いや、そう思い込ませていた、のほうが正しいのかもしれない。
「これからもずっと会ってくれる?」
「もちろん」
「おじいちゃんとおばあちゃんになっても?」
「その時に僕が死んでいなかったら」
「じゃあずっと一緒だね」
彼がコクリと頷き笑うと、私も自然と口角が上がった。
まずは、唐突に終わってごめんなさい!!
書きたい話が多すぎて、10月までに終わらすという個人的な目標に間に合わなくなりそうだったのでいっそのこと全部切りました!
どこかで書き直したい…!
今まで、ありがとうございました!
誰か一人でも見ていてくれることを信じて。