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少しだけ。第五話
「おはよー。ね、だからこの前誰といたのって!」
歩羽はトワが来てすぐに問い詰めた。
「なに?俺覚えてない、」
またまた問い詰める。
「だーかーら。森と田口って自分で言ってたあいつら!知らない人が私を知ってるってこと?それか嘘ついてたの?」
「あぁ…田口と康介か。」
歩羽は問うのをやめない。
「えっ?じゃあやっぱり康介は嘘ついてたんだ!納得、おっけ。ありがとう。
歩羽はもう前まで好きだったことも忘れていた。
「ねーこの前の公開テスト受けた?」
「受けてない。」
「同じ〜じゃあ2月から、か。」
「そう、だよ。」
なにげない「友達同士」の会話。
トワは、歩羽をただのクラスメイトと思っている。
歩羽は、もう好きな人ではないけど、友達だと思っている。
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1時間目ー
「なぁトワ。…………で…。」
微かに歩羽にも聞こえた。修太とトワの会話。
「なんかもう画面越しじゃ何もわからない。」
修太は最後にこう言った。
(え…私のこと?私が地雷発言したってこと?」
歩羽はそれが怖かった。2学期もずっと怖かった。
(私の悪口…?)
そう思えば思うほど人を信じられなくなる。