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どっちが出来ない子?¿
小説の演出として、極度に勉強ができない事、運動ができない事、吃音の方を揶揄している描写があります。現実とは一切関係なく、曲の世界を表現するために使用しております。
「この問題分かる人ー。」
「「「「「「は〜い!」」」」」」
「おっ皆分かるな。じゃあ〜優大。答えてみろ。」
「わ…分かり…ません…」
「せんせー!優大君は手挙げてなかったよーwww」
「こんなこともできないのか。じゃあ美咲。」
「X=2です。」
「さすが美咲。正解だ。」
『相変わらず優大は馬鹿のままだねww』
『それな?分かる〜w』
「…」
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「じゃあ出来た人からどんどん高い段に挑戦していって下さい」
「「「「「「はーい!」」」」」」
「4段以降の人はいないからもう片付けちゃってもいいかな〜?」
「「「「「「はーい!」」」」」」
「あ…ごめんなさい。優大さんがいたわ。1段も飛べてないのね。」
「…は…はい…」
「ダッサww1段なんて1年生で皆跳べてるじゃんw」
「優大ってほんと何にも出来ないよね〜ww」
「…」
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「じゃあ2行目を…優大さん読んで下さい。」
「こっここの街まち…は…冬ふゆのさっさむさむさがきびっき…」
「…もういいです。ふざけないで読んで下さい。
仕方ないから…英莉さん読んで下さい。」
「この街は、冬の寒さがきびしいです。」
「よくできました。優大さん以外の人はちゃんと読めてるんですから優大さんもちゃんと練習してきて下さい。」
「…」
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「優大君…臭い。」
「優大くっせ!こっち来んな!」
「優大くん勉強も運動もできないのに身だしなみが汚かったら人間として終わってるじゃない。」
「…」
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「あ、優大。おかえり。…優大…くさいぞ。」
「…ッ」
「どうしたんだ!?誰かに…やられたのか!?」
「…う、ん」
「優大、明日から頑張って学校に行かなくてもいいぞ。苦しかったら家にいていい。
行ってみたかったら通えばいい。今日から優大のしたいように過ごせ。」
「あっあああり、ありがとう…!」
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ガチャンッ
ガシャガシャッ
「お、おおおじさん…とっととトイレ…」
「チッ我慢しろ」
「がっがががまんできない…!」
「言う事聞けないのか?こんな家出てってやる。」
「待って…おじさんが、いないといい生きていいけない!」
「……だよな。そうだよな。ごめんな。
おいで。守ってあげる。俺と|一生《・・》一緒だからな。」
「うん…うん!」
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「最近優大来なくなったよな。」
「ほんと。幽霊化してる。」
「まさか…俺達が散々イジメてきたから…?」
「何ひよってんだよ。あいつの席なんかこうしてやる!」
バッシャー
「俊斗エグww花瓶の水ぶちまけるとかww」
「どうせ来ねぇよw不登校なんだからよ!」
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「優大、飯だぞ。ここ、置いとくからな。」
「あ、ああありがとう…!」
『優大はもう手遅れだな。これでもう完全に俺の子だ。』
「優大の事は一生守るからな。」
「うん…!!」
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ガチッ
ガキンッ
ガチャガチャ
バタンッ
「!?何の音だ!?優大!」
「…どこいった!?優大!!」
「ッハァ、ハァ…ハァ…」
「俺が…一番手遅れ…戻ってきてくれ…優大…」
「…じゃあね。おじさん。」
「?優大?行くわよ。」
「…うん!」
――もしも時間が戻せたら