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幼馴染同士の青春物語
蒼空の過去(前編)
蒼空「3番テーブル持って行きまーす!」
店長「おお!助かるよ!」
店長「それにしても蒼空くんよくシフト入ってくれるね!おかげで助かってるよ!」
蒼空「ありがとうございます!」
店長「でもこんなシフト入って親御さんは心配されないのかい?」
蒼空「...親は共働きで夕方までいないので暇つぶしに、って感じです」
店長「そうかい、でも働きすぎには注意だな!」
蒼空「はい!」
....嘘。
本当は親は働いてなんかいない。
ずっと家に引きこもっているだけだ。
お父さんは酒癖が悪く、暴力も振るう。それにギャンブルもよくしていて、家の貯金まで使うほどだ
お母さんはそんなお父さんに依存してて、...僕の声なんて届いてなんかいない
僕が15になると同時にどっちも仕事を辞めた
15になるとバイトが出来るから、親は僕に頼るつもりだろう。
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蒼空「...お父さん、今月の給料...」
「1、2、3...ッチ、こんだけかよ」
「少ないわね、もっと稼いでから帰って来なさいよ」
蒼空「ごめん、なさい...」
「まあいいわ。どうせ勝って倍にするし」
「ふふ、やっぱりあなたは凄いわね。...それに比べて蒼空は...」
「ああ全くだ。ほんと存在意義なんてねんだよな」
...あ、これ殴られる。
ドガッ
蒼空「っい...」
「俺は出かけてくる。お前は留守番しとけよ」
「ちゃんと待ってなさいよ」
蒼空「...はい」
蒼空「った.....やっぱ痣出来てるな...」
ほんと、なんで生まれてきたんだろ、僕
...ネガティヴになっちゃダメだよね。俺がなっちゃったらこの家支える人いなくなるもん...
.....今苦しいことがあっても、いつかきっと報われるよね.......