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嫌 い 。
毎日、同じ様に言われる言葉。
それは数多くの学生の喉を締め、ストレスの限界値へと導く酷い言葉。
特に反抗期や思春期に入りやすい中学生なら尚更。
心は非常に脆く、すぐに決壊するほど。
大人の口からは同じ言葉だけが唱えられていた。
どれだけ長時間耳を塞いでも幻聴として苦しめる。
目を逸らしてもどこに逃げても「学生だから」「逃げたら負け」そんな言葉ばかりが飛び交う。
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|杉旗静奈《すぎはたせな》。
彼女はもうすぐ中学生2年生へとあがる。
親や兄から出る言葉にストレスを覚え、毎日寝不足と疲労、怒りに満ちていた。
まともに部屋は片付けれず、荒れており足場も少ない。
静奈が通っている公立中は同学年の平均点が非常に低い。
もちろん彼女もその1人。
理系が特にダメで、勉強の仕方もわからない彼女にとってテストというのは酷な存在であった。
「まじでさ、方程式とか将来使わんくね?展開図とかさ。まじでうっざい。死ね、死んでくれほんまに…あ国語は生きてて頼む()」
スマホが掛かっているというのに勉強の気は起きず、ただ現実から目を逸らすばかり。
正直うんざりしていた。
世の中の大人はなんて馬鹿なのかと。
スマホを取り上げれば勉強するわけでもなく、学習の為と言われたパッドはおもちゃ扱いにする。
子供とは小賢しい存在なのだ。
知識量などはもちろん大人には負けるが子供の事は子供が分かる。
機械も大人より子供の方が詳しい、なんてこともある。
理不尽な世の中だから理不尽にするのかもしれないが世界と生活じゃ理不尽の差が違う。
それを理解していないようで実に呆れていた。
ネットは危ないと非難するがそれは一部の人間がただ暴れ倒しているだけ。
常識が備えられていればネットが危ない世界になることは少なからずないだろう。
人間と言うのは成長するにつれただの働くロボットの様な存在となりゆく。
終いにはギャーギャー騒いで世界的問題を起こすこともある。
子供にとって大人は憧れの存在でもあるが、裏を見ればただの馬鹿な存在でしかない。
静奈はずっと、そう思っていた。
嫌いなものは嫌い。バカなりにやる気を引き起こす方法をまだ手探りなのだ。
人間ほど喋れたり、考えたりできる癖にバカな存在は居ないのだろう。