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ウマ娘〜オンリーワン〜 01R

【注意】イントロダクションは読みましたか? この小説を楽しく読んでいただくために、この小説のイントロダクション(諸注意)を読むことをおすすめします。 イントロダクションの閲覧方法は、お手数ですがこのページの上部にある「有未」と書かれたリンクをタップするか、ユーザーページ検索で「有未」と入力していただければ、ユーザーページから閲覧することが出来ます。 ========== 「ピピピッピピピッ……」 目覚まし時計を止め、むくりと起き上がる。 見慣れた景色だ。だが、この景色を目に焼き付けるのも、しばらくは無理だ。 なぜなら、今日でこの家を出ていくから。 私は、ベッドから出て、すぐ脇にある鏡台の前に向かった。 明るめの栗色の髪の毛を二つに結(ゆわ)く。そして、結び目に白いリボンを付ける。 そして右耳には少し大きめのオレンジ色のリボンを付ける。 それから、パジャマを脱いで数日前に届いたばかりの新品の制服―――紫を貴重としたセーラー服を着る。 スカートの後ろにある穴に尻尾を通し、毛並みを軽くブラシで整える。 そう、私はウマ娘だ。 ウマ娘とは、特殊な耳と尻尾。そして超人的な走力が備わっている特別な存在。 多くのウマ娘は、レースに出走する。 私も今日からその一人だ。 「―――朝ごはんよー。」 お母さんの声が聞こえた。 私は、階段を降りて、一階のリビングへと向かった。 ====== 「6時10分発、府中行きの電車が参ります。」 駅のホームに、アナウンスが鳴り響く。私の乗る電車だ。 まもなく、電車が来た。 扉が開く。これから、1時間半の長旅だ。 電車に乗り、しばらくすると扉が閉まる。 そして、電車が動く。 この電車を降りた先には、どんな世界が待っているのだろう。 私は、ワクワクする反面、少し不安だった。 でも、私は決めたんだ。 強くなるって。 きっとなってみせる。 オンリーワン〈唯一無二〉のウマ娘に。 窓から見えるまばゆいばかりに晴れた景色は、少し私の背中を押してくれているように感じた。
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