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公開中

遠い記憶の成れの果て

―むかーしむかしの、とある城に閉じ込められていたお姫様のお話。
ねぇ、知っている?この国のうーんと昔の、忌み子のお姫様の話! 知ってるに決まってるじゃない!有名な御伽噺でしょ? 確か、塔に閉じ込められたお姫様が、侍女とか、令嬢とかに虐められて、その末にその塔の鉄格子を手がひしゃげるまで叩いて何とか外して、そのまま外に飛び降りる…みたいな話だったわよね? その話、実話らしいわよ? え、はぁ!?この話って、とんでもなく可哀想なお話として有名じゃない!?実話なの!? そのお話に出てくるお姫様が閉じ込められていた塔、立ち入り禁止になってる森の最深部で見つかったらしいわよ? 中は血がどこもかしこもこびりついていて、ガラス瓶の破片?みたいなものが床に飛び散っていて、白骨化した人間?の骨が塔に入る鉄の扉の前に転がっていたらしいわ。 成人女性くらいの大きさだったらしいから、多分物語の侍女の骨なんじゃない? えええ…、じゃあ、お姫様も… いーや、お姫様の骨は見つかってないわ。 え? 森の最深部って言ったでしょう? たまたま見つけたらしくてね。国の調査隊が。 ただ、付近には獣が彷徨いているらしくて、塔の中にしか入れなかったそうよ… ひぇぇぇ。…あれ、題名とかあったわよね。 なんだったかしら? あぁ、それは… **遠い記憶の成れの果て**