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エンドロール
スマホのフォトを整理している。
「あいつの写真ばっか」
失ったはずの幸せな記憶が、スクロールする度に蘇る。
「……辛すぎでしょ」
長年付き合ってきた彼は、どんな気持ちで私に別れ話を提案してきた?
「……わかんない」
泣きそうな顔、嬉しそうに笑う顔。色々な彼が、スマホの中にいた。
ふと開いたメッセージアプリ。「相手の方があなたの連絡先を消去しました」の表示。
……スワイプすれば、愛おしく他愛のない会話のログが残っている。
「……消せない」
幸せが続くと思ってた。恋って、こんなに儚いんだ。
結局、整理も消去もできなかった。
きっと今の私は、写真の中で泣きそうな顔の彼と同じ顔をしているだろうな。