公開中
魔王城はファンタジー
急展開でごめんなさいw
この世界は私の予想以上にファンタジーだった。
…やっば!
全体的に黒を基調としつつ、金色が差し色に使われていて、マ◯クラの要塞によく似ていた。そして、正面には大きな両開きの扉があり、周りには何個か魔法陣が見える。多分転移用だろう。
父さんが扉の前に立ち、扉の中央にある金色のクリスタルに触れると、扉の奥から冷たい声がした。
「誰だ?」
「アイルゲンツェのリオ、リズ、ルナです。報告の為、参上致しました」
「了解した。魔王様に話を通して来る」
父さんと声が会話を終えると、城が静かになった。
…ていうか、うちの集落ってアイルゲンツェって言うんだ。かっこよ。
「入室許可が出た。入って来い」
暫く待つと冷たい声がそう言い、扉が勝手にギギ…と音を立てて開く。
「えぇ!?」
それを見て、自動扉を初めて見たルナが素っ頓狂な声を上げた。考えてみれば、そりゃそうだ。
「…入るぞ」
扉が開き切ると、父さんがそう言って扉の奥に進んで行った。私は|咄嗟《とっさ》にルナの手首を掴み、父さんの後ろをついて行った。
---
「うわぁ…」
奥の部屋は外と同じような色合いで、中央の大きな椅子に向かって金色のカーペットが敷かれている。そして、その椅子の周りには悪魔みたいな何かが数匹立っていて、椅子には魔王と思わしき金色のロングの髪をふんわりと結い上げ、黒と金が基調のドレスを着ている女性が座っていた。
…魔王様だぁ。すご。
「貴女達もアイルゲンツェの者かしら?」
父さんから軽く報告を受けていた魔王様が、座ったままこちらを向いた。微笑んでいる。
「は、はい。そうです」
「なら、自己紹介しなければなりませんね。|私《わたくし》は、光の魔王、レヴィーネです。これからどうぞよろしくね。貴女達の名前は?」
「えーと、リズ、です」
「…ルナです」
私たちが緊張でガチガチになりながら答えると、レヴィーネ様は微笑んだまま軽く頬に手を当てて首を傾げた。
「リズとルナ、ね。何歳で、いつの季節に生まれたのかしら?」
「私たち、どっちも3歳の冬生まれです」
「なら、アレの時期ね。…デュート、準備を」
レヴィーネ様が「デュート」と呼んだ魔族が、一礼して部屋を出て行った。
…それにしても、アレってなんだろう…?
「少し、お話でもしましょうか?」
「え?あ、はい。お願いします」
私たちが何をしたらいいかわからないのを見て、レヴィーネ様が声をかけ、私が慌てて答える。
「なら、神と魔王の関係について話しましょうか。…神も、私たち魔王と同じように現世に季節ごとに居る神が違い、火、水、風、闇、光の神がいます。そして、闇の神と、私、光の魔王は、|其々《それぞれ》魔王と神を先祖に持っているのですよ」
ある意味ポーカーフェイスで告げられた衝撃の事実に私は驚く。そんなの、3歳の子供に伝えていいのだろうか。
「…ねえ、父さん。これ、私たちに言っていいの?」
「あぁ、子供には必ず伝えられる。魔族は全員知っているはずだ」
父さんとルナが囁き合っているのを聞いて、私はほっとした。
…にしても、レヴィーネ様、神が先祖なんだ。そりゃ神々しいわな。
扉が開く音がして、デュートさんが入ってきた。
「レヴィーネ様。準備が整いました」
ノルマ達成
ちょっと投稿こんなに遅れると思わんくて…、マジすみません!
あと2個書きかけあるんで!