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X ハイウェイ
ハイリスクレッド
ショート・ショートストーリー✍ 8
四国seXハイウェイ
☆
四国 X(エックス)ハイウェイとは、
香川県川之江東 JCT の開通によりX字状に連結した際に名づけられた自動車道の愛称である。
X(エックス)ハイウェイの交点からそれぞれの県庁所在地方面への道路はそれぞれ、高松自動車道、松山自動車道、高知自動車道、徳島自動車道と呼ばれ、いずれも四国4県の県庁所在地が高速道路の道路名になっている。
☆
横浪黒潮ラインの展望駐車スペースのベンチ代わりのデッカイ石に腰かけ太平洋を眺めながら俺は缶コーヒーを飲みながらタバコを吸っていた。
と、背後からやや甲高いエンジン音が耳に入ってきた。
SUZUKI GSX400S カタナ(刀)が猛スピードで駆け抜けてゆく。
銀色に輝くバイクボディに真っ赤なライダージャケット。
後ろ姿は、まるでハートを逆さましたようなヒップをブルージーンズが包んでいた。
俺はその後ろ姿をぼんやりと眺めていた。
と、若干遅れて地響きのようなエンジン音が再び背後から聞こえてきた。
YAMAHA ドラッグスター400 アメリカンスタイルバイクに、HONDA シルバーウィング400のビッグスクーターバイクが続いている。
とても正当なバイク乗りには見えない連中の様だった。
どうやら先に駆け抜けたSUZUKI カタナ(刀)を追っているように感じ俺は不安を覚えた。
飲み終えた缶コーヒーをビニール袋へ突っ込み、ポケット灰皿でタバコを揉み消し、突っ込み、バッグに納め俺は愛車に股がった。
高知、横浪黒潮ライン(よこなみくろしおライン)は、高知県土佐市から須崎市を結ぶ横浪半島を縦断する全線通行無料の道路。
横浪道路とも呼ばれている。
かつては横浪有料道路だった。
現在の路線名は高知県道47号横浪公園線である。
セルスターターでエンジンを目覚めさせる。
ヘルメットのシールドを降ろしスロットルを捻ると僅かにタイヤがグリップをしマシンが雄叫びを上げた。
俺の愛車である、パールグレッシャーホワイトのSUZUKI GSX1300R ハヤブサ(隼)が、マシンが駆け出す。
あっと言う間にドラッグスター400とシルバーウィング400の尻に付くと先ずシルバーウィングを煽る。
続けてドラッグスターを煽ると圧倒的なパワー差のプレッシャーに二台は左右にブレ、道を開ける。
開いた真ん中を俺は一直線にすり抜けた。
マシンハヤブサは瞬く間に爆音だけをを残していた。
スロラームを二つ程抜けた所でカタナに追いつくと俺はライダーに向け左手で「付いてこい」と合図を送った。
カタナを先導をし黒潮ラインの終わるわ辺りで山の中の県道へと右へ曲がる。
県道と言えど道幅は狭く小さなカーブがくねくねと続いている山の中の道路だ。
山の中の県道を抜け横浪湾の漁港へ向けバイクを走らせる。
扉の開けぱなっし漁師小屋へカタナとハヤブサを乗り入れエンジンを止めた。
息を潜めて追っ手のエンジン音を待ったしかし、5分、15分、20分経っても音無のままだった。
俺はヘルメットを取り、バッグからタバコを取り出し海辺へ立つとタバコをくわえた。
横からカチッと音が聞こえ炎の揺らめくジッポが差し出された。
「一本もらえるかな?」
同時に、ハスキーボイスが発せられた。
真っ赤なライダージャケットの胸元は豊かな胸の盛り上がりを見せつけるように開け放たれている。
真っ赤なライダージャケットの女性は、タバコの煙を吐きながら言葉を出してくる。
「男なのにメンソールなんだ」
マルボロ ICE BLASTが俺の好みだ。
「メンソール吸ってると起たなくって言うじゃない」
「迷信」
「ふぅ~ん、あっ、わたし冴子(サエコ)」
「だからカタナ(刀)ってか?…俺、隼斗(ハヤト)」
「なるほど、隼ね!?」
そう言い合い、タバコを吸い終えた俺はバイクへと戻り漁師小屋から出した。
冴子も二台を並べるようにバイクを小屋から出してくる。
「助かったわ」
言葉に添えて俺の唇へ冴子は自分の唇を重ね合わせてきた。
冴子と俺は、カタナとハヤブサは黒潮ラインを今、来た方向とは反対に折り返しランデブー走行しながら高知市内へと向かった。
その夜、俺と冴子はホテルへとチェックインした。
ライダージャケットを脱いだ冴子の胸は圧縮から解放されグンッと前に、上に向け誇らしげにそそり立った。
ブルージーンズを脱ぐとハートを逆さましたようなヒップが形も崩されないで現れた。
まるで造られた程にくびれたウエスト、ほどよく筋肉を付いた脚線をさらけ出し冴子はシャワールームへ向かった。
バスタオルだけを巻き付けた冴子からシャンプーやボディソープと違う香りがしてくる。
シャワーを浴びた終えた俺はベッドに横たわった冴子の横へ腰を降ろし彼女の頬を包むように手のひらを添えてから唇を近づけソッと重ね合わせた。
冴子の両腕が伸ばされ俺の首に回され強く唇を押しあて舌を絡ませてくる。
舌を絡ませ合いながらバスタオルを外し冴子と身体を重ねる。
そそり立った胸は想像よりも柔らかく揉みほぐすと弾力を持って元にもどる。
冴子が俺の股間へと手を伸ばしてきて優しく握ると怪しく微笑んだ。
「やっぱ迷信だったんだ」
満足げに呟いた。
冴子と俺は二度の絶頂の時を共に過ごして眠りについた。
俺が目覚めると冴子の姿は消えていた。
『ありがとう、素敵な夜だったわ 冴子』
メモだけが残されていた。
☆
SUZUKI GSX1300R ハヤブサ(隼)は高知自動車道から川之江東JCTを経由して松山自動車道を佐田岬へ向けて走行していた。
佐田岬(さだみさき)は、佐田岬半島先端にある、四国最西端の岬である。
九州の佐賀関半島と向かい合い、豊後水道の最も狭い部分である豊予海峡(速吸瀬戸)を形づくる。
愛媛県西宇和郡伊方町である。
俺は駐車スペースへとマシンハヤブサを乗り入れると数台駐車されている車と少し離れた場所によく手入れされたHONDA CB750Fが止まっているのに気が付いた。
CBナナハンと言う通り名を持つレジェンドマシンである。
CBナナハンから少し距離を取り俺はマシンハヤブサを止め土産物の売店で缶コーヒーを買いタバコを吸いながら缶コーヒーを飲み一息つくと佐田岬の灯台へ向かい歩き出した。
ブラックジーンズに洗いざらしのGジャン姿の少女のような女性が灯台を背にしてたたずんでいた。
俺は、その少女のような女性より少し離れた場所に立ち圧巻と言えるロケーションに目をやった。
感動さえ覚えるロケーション。
「すげぇ…」
無意識に言葉を出していた。
その時、少女のような女性は初めて俺がいるこに気がついたようだった。
少女のような女性は上半身だけを少し捻り俺に顔を向けてきた。
その瞳には涙があふれ頬は濡れていた。
胸にピンク色のヘルメットを抱きしめ涙のあふれている瞳と俺の視線が向き合う。
…どぉした?…
瞳で問いかける。
少女のような女性は首っだけを力なく横に振るとまた正面に向きなおした。
俺は静かに足を進め少女のような女性の左横側立った。
正面を向いたまま、少女のような女性がか細い声で問いかけてきた。
「ここ、初めてですか?」
「うん…」
俺は彼女のか細い声に合わせて頷いた。
「わたしも初めてです…一人で来たのは」
「一人でって…」
「ここ、父が好きだった場所なんです」
「だった?…って」
「死んじゃったんです…半年前、くも膜下で突然…」
少女のような女性の瞳からさらに涙があふれる。
俺は返す返事もかける言葉も見つけることが出来ずにただ正面を向いたままだった。
しばらくの静寂から少女のような女性が静かに言葉を出し始めた。
「違うんですよね…ここに立って見えてる景色が」
「え…」
「父と並んで見ていた景色と、風の音も、お日様の暖かさも」
「…」
俺は言葉を出せないままたたずんでいた。
少女のような女性から問いかけてくる。
「バイク乗ってるんですか?」
「あぁ、君も?」
「今日、初めて自分で運転したの、今までは父の後ろ座席だったから」
「仲良かったんだ親父さんと」
「バイクは父の形見」
「もしかして、HONDA CB750F…?」
「うん…父が亡くなって私が乗らなきゃって思って免許取ったの」
「そっか…親父さん喜んでるよ」
「でも…違うんだなぁ」
「何が?」
「バイク乗ってる感覚って言うのかな」
バイクの運転は真っ向から風を受け、風音に包まれ、景色が迫り来て身体の横を飛んでゆく。
後部座席では風は運転者によって緩和され、風音も和らげられ、景色も身体の横から後ろえ見送る感覚だ。
「ねぇ乗せてくれないバイクの後ろに」
少女のような女性は涙の止まった瞳を向けて俺にさらに問いかけた。
「あぁ御安い御用さ」
指でオッケーの仕草をし敢えて明るく俺は答えた。
マシンハヤブサの元へもどりヘルメットとグローブを手にする。
CBナナハンの傍らに立つ少女のような女性に、いつでもいいぞと合図をする。
少女のような女性はマシンハヤブサを見つめながらも俺に手招きをした。
手招きにあわせて俺は少女のような女性に近づいた。
「こっちの後ろがいいの」
彼女がCBナナハンを指差した。
「いいのかい?親父さんの形見だろ」
「ダイジョブ、って言うかこっちじゃなきゃ駄目なの」
なるほど。
少女のような女性の言わんとする気持ちを俺は察してはCBナナハンに股がった。
少女のような女性が後部座席に股がるとセルスターターでエンジンを目覚めさせる。
レジェンドマシンと言われるエンジン音が目覚めの排気音を奏でる。
俺はクラッチを繋ぎスロットルを捻る、CBナナハンは滑らかに滑り出す。
スロットルを徐々に開けながら加速してゆく。
少女のような女性は俺の腰に腕を回して身体を押し当ててくる。
背中に彼女の胸の膨らみを感じながら更に加速する。
暫くすると少女のような女性から小刻みな震えが伝わってくる。
地面から伝わる振動でも、バイクのエンジンの振動でも無い震えだった。
少女のような女性は泣いていたのだ、父親の思い出に包まれ切なさに震え泣いていたのだった。
☆
CBナナハンを駐車スペースへ戻した俺はエンジンを停止させる。
少女のような女性の涙と震えが治まるまでバイクに股がったまま俺は静かに待った。
涙と震えが治まった少女のような女性はバイクの後部座席から降りるとヘルメットを取り俺を見つめてきた。
ヘルメットを取り向き合った俺にソッと抱きついてくる。
少女のような女性が「ありがとう」と呟き唇を重ね合わせてくる。
「わたし、翼(ツバサ)」
彼女は唇を離し言葉を出した。
「そっか…HONDAだもな、俺は隼斗」
「だからハヤブサ(隼)?」
「まぁそう言う事かな」
「なんで翼だとHONDAなの?」
「HONDAのバイクの象徴的マークさ」
俺はスマホを取り出し『HONDAロゴ』で検索する。
検索した画像を表示して翼に見せてやった。
そのHONDAロゴ画像を見つめ瞳に涙あふれさせた翼は「父さん…」と微かに呟いた。
「HONDA CB750Fは君が、翼が乗り継ぐためのバイクなんだよ」
俺の言葉に翼は頷き自らCBナナハンに股がった。
翼と俺、CBナナハンとマシンハヤブサは国道197から国道378をランデブー走行しながら松山市内へ向かった。
翼と俺はホテルへチェックインしベッドで身体を重ね合わせた。
翼のセックスはまだ幼く本当の絶頂さえ知らなかった。
俺は、優しく丁寧に翼のお椀形の乳房から身体の全てを解きほぐし本当の絶頂を迎えさた。
そして互いに絶頂を迎え果てた。
翼はぐったりと身体を投げ出しそのまま眠りについた。
俺もそのまま眠りに落ちていた。
翌朝には翼の姿は無く
『ありがとう、新しい自分を見つけました 翼』
メモだけが残されていた。
☆
左側に瀬戸内海を臨みながら松山自動車道から高松自動車道をSUZUKI GSX1300R ハヤブサは金刀比羅宮へ向けて走行していた。
金刀比羅宮(ことひらぐう)「こんぴらさん」と呼ばれている神社。1368段にも及ぶ石段が有名だ。
海上交通の守り神としても信仰されている。
香川県多度津郡琴平町にある。
本宮までで石段の数は約半分くらいだ。
さすがに1368段の奥の院まではと気持ちを萎えさせながら俺は本宮の広場で休憩していた。
この広場からの讃岐平野の眺めもなかなかのものである。
黒髪のロングヘアに黒い皮ジャン、黒いカラージーンズをブーツインした女性が目についた。
黒髪の女性は俺が視線に気付いたのか首だけ動かし振り向いた。
俺はアイコンタクトで会釈すると石段を下ることにした。
ふらふらと石段を下りながらお土産屋を冷やかしながらだといつの間にか下り着いてしまった。
ふっと後方に本宮で見かけた黒髪の女性がいるのが視界に入った。
だが俺は気にも止めず、うどん屋へ足を進めた。
「やっぱ香川県に来たなら讃岐うどんだよな」
独り言を呟いているといつの間にか黒髪の女性が俺の傍らに立っていた。
うどん屋の店員が声を掛けてくる
「お二人様ですか~奥のテーブルへどうぞ~」
声を掛けてきた店員の案内に従ってけっこう混みあっているうどん屋の店内をサッサと奥へ向かう黒髪の女性。
その女性に釣られて俺も奥のテーブルへ向かった。
二人掛けのテーブルに向かい合い腰を降ろすと店員が注文をとりくる。
「釜玉大、生タマゴで出汁で」
黒髪の女性は迷う事なく注文を言う。
「釜玉大、生タマゴで生醤油で」
俺の注文も聞き取ると店員は厨房へ向かった。
「助かったわ、女一人での混雑時は相席させられるからさ、オバチャン達と」
黒髪の女性は悪戯微笑みを俺に向けてきた。
確かに混みあっている店では相席はよくあるのだが、シラッとお二人様を装うえるところが凄いと思った。
讃岐うどんはガッツリとくわえ込みズズッズズッと音を発てて吸い込みモグモグと噛み砕かずに、のど越しで食するもの
と聞いた事があるような無いような。
瞬く間に彼女と俺は釜玉大を平らげた。
うどん屋を出て愛車であるマシンハヤブサの元へもどる。
少し離れた場所で黒髪の女性がバイクに寄っ掛かり俺を見つめていた。
俺はグローブをはめながらヘルメットを手に黒髪の女性に近づいき寄っ掛かっているバイクに視線を止めた。
Kawasaki Ninja 400R Special Editon
シルバーグレィのボディに独特なカウルからのフォルムだ。
真っ黒なヘルメットを手にした黒髪の女性は俺に寄り添ってくる。
「いい気分で食事が出来て良かったわ、ほんのお礼よ」
彼女が唇を重ねてきた。
唇を離した黒髪の女性は俺を見つめながら言った。
「アタシは忍(シノブ)」
「で、ニンジャなんだ、俺は隼斗」
「で、ハヤブサ(隼)ね」
忍は徳島市へ向かうと言うので俺も徳島市へ向かう事にした。
忍と俺、ニンジャ(Ninja)とハヤブサ(隼)は徳島自動車道をランデブー走行した。
徳島県と言えば鳴門海峡の渦潮が有名だが、残念ながら徳島自動車道は鳴門海峡に繋がっていない。
もちろん、徳島市から県道を走れば鳴門海峡にはたどり着くのだが…
徳島市へ着くと忍は予約済みだったホテルへ向かった。
「隼斗は泊まる所決めてるの」
忍が聞いてくる。
「いや、これから探すかな~」
「だったらアタシと泊まりなよ」
そう言うと忍はホテルのフロントで宿泊者二名に変更し俺の腕を取ってエレベーターへ向けて歩きだした。
忍の身体は見事なプロポーションの上に全身が筋肉で被われていた
しかし、その筋肉は柔らかく弾力を持ちまるでスポーツをしているようなセックスで爽快感さえあった。
適度なスポーツの汗は心地よく、絶頂へと達すると忍と俺はすんなりと眠りへと落ちていった。
よく朝目覚めると忍の姿は無く
『お寝坊くん、チェックアウトはヨロシクね 忍』
メモだけが俺のヘルメットの下に残されていた。
俺はフロントへチェックアウトに向かた。
支払いは既に忍が済ませてあったのでルームキーをフロントへ戻すだけだった。
俺は徳島市から県道をマシンハヤブサを走らせて大鳴門橋へ向かった。
大鳴門橋から淡路島へ渡りサービスエリアで缶コーヒーを飲みながらタバコを吸っていた。
そこへ地響きのようなエンジン音が聞こえてきた、それは一台や二台ではなくかなりの数のエンジン音だった。
暫くするとサービスエリアの駐車スペースへHARLEY-DAVIDSONの群が姿を現した。
10台以上はいるようだ。
それはまるでアフリカのヌーの群のように見えていた。
俺はタバコをポケット灰皿で揉み消し突っ込むと空き缶を分別ゴミ箱へ放り込み、愛車であるパールグレッシャーホワイトのSUZUKI GSX1300R ハヤブサに股がりヘルメットを被りグローブをはめセルスターターでエンジンを目覚めさせた。
ヘルメットのシールドを降ろしスロットルを捻る。
タイヤが僅かなグリップを起こし雄叫びをあげる。
隼(HAYABUSA)は群れはしない。
孤高の翼の王者だから。
俺はマシンハヤブサの爆音残して明石海峡大橋へ向かって翼を羽ばたかせた。
終り。