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幸福でも不幸な話。三話
エンジュ「ただいま戻りました!」
??「おお!エンジュ!帰ったか!」
この方はこの国の国王。私のお父様だ。
エンジュ「はい!お父様!成人の儀を無事に済ませて参りました」
お父様に会釈をする。
国王「どんな魔法を授かったのだ?」
エンジュ「人読術でございます」
国王「人読術・・・?」
エンジュ「はい、人の心を読める能力だそうで・・・。」
国王「そんな・・・まさか・・・。その魔法はおとぎ話ではないのか?」
エンジュ「いえ、大司教様がそうおっしゃられまして・・・」
国王「エンジュ、一度部屋へ戻りなさい。それと人読術の話は誰にもするんじゃないぞ」
エンジュ「え?はい・・・。承知いたしました・・・」
謁見の場を後にしたエンジュ。
エンジュ「(お父様どうされたのかしら、すごく深刻な顔をされていたわ・・・。)」
エンジュは興味本位で魔法を侍女に使った見ることにした。
エンジュ「(あの庭を歩いてる子で試してみようかしら)」
【人読術】
侍女「(王宮なのにどうしてこんなに忙しいのにお給金はあの程度なのかしら・・・。)」
エンジュ「!!!」
侍女の声が頭の中に響いた。
エンジュ「これが人読術・・・。」
人の心を読めるってなんて・・・。なんて楽しいの!!!!!
エンジュはまだ知らない。
この人読術が運命を変えてしまうことを・・・。