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アインザム・カイトとソリチュード・シャトラの出会い
此処は少し不思議な人間が住まう世界。
彼等の過去を、少しだけ覗いていきませんか?
カイトside
いきなりだが、今俺は路地裏にいる。何故かって?
…迷子だから⭐︎とかまあ茶番は置いておき…本当にどうしよう。
そんな事を思いながらふと横を見る。すると、何やら置き物?がある。
俺は何だか無性に気になってしまった。触ろうとした瞬間、、、
それが動いた。
カイト「うぇ、?」
思わず情けない声が出てしまった。その子はじっと俺の事を見てくる。
え、人間、?でも何かけも耳がある…触りたい。
そんな思考を振り払って、声を掛けてみる。
カイト「ど、どうしたの…?」
その子は何も言葉を発さなかった。その代わり、俺の服の袖を掴んで引っ張った。
カイト「…何かあった?」
またも無言。どうしたものか…。
カイト「え、怪我とかしてるやんけ。…とりま俺の家来る、?」
コクン、とその子は頷く。よかった、ちゃんと会話(?)できた。
…あれ?俺って迷子中じゃなかったっけ?
ふと思い出す。真面目にやばくないか?というか、まずこの路地裏から抜け出さないと。
とりあえずこの子に聞いてみよう。
カイト「あの、、、此処から抜け出す道って分かったりする?」
その子は俺の手を取って歩き出した。案内してくれるってことだろう。
一瞬笑ったように見えたのは、気のせいかな。気のせいじゃないといいな。
暫く歩くと、見覚えのある街に出た。でもこの子はどこか体調が悪そう。
カイト「! 大丈夫?体調悪い?」
少し躊躇いながらも、コクっと頷く。
カイト「ちょっと揺れるかもだけど…失礼しますッ」
ひょい、とその子を持ち上げ、猛スピードで家に帰る。
てかこの子軽すぎない?ちゃんと食べてるのかな…
なんて母親じみた事を考えながら、その子を座らせる。
カイト「先にお風呂入ろうか。」
その子は頷く。
__風呂(服脱ぎ終わった)
カイト「え…」
思わず声が出てしまった。だって…
こんな小さな体に、切り傷やら痣やら、そんな怪我が数えられないほどあったのだから。
しかも、昔のだけじゃ無い。つい最近できたようなものもある。
腹の底から、怒りが湧いてきた。こんな気持ちになったのはいつぶりだろうか。〝アイツ〟が死んだ時も、似たような感情があった。でも今は、その何倍も大きい感情が、ふつふつと湧き上がる。
カイト「だ、いじょう、ぶ?」
途切れ途切れに言葉を紡ぐ。なぜ俺が泣きそうになってるんだ。1番辛かったのはこの子のはずなのに。
ぎゅっ
無意識のうちに、俺はこの子に抱きついた。ふとしたら居なくなりそうで、それよりも辛そうだったから。
カイト「…君に何があったかは俺は知らないし、思い出したく無いなら思い出さなくていい。君は今まで辛かったかも知れない。でも、此処は安全だから。絶対に見捨てたりしないから。だから、安心していいよ。…気付けなくてごめんね。」
そう、思ったことを綴った。
ほんの一瞬だけ、この子の目から雫が落ちたのは、気のせいだったのかも知れない。
俺は暫く抱いていた。その間、この子は何も言わずに抱かせてくれた。
とてもあったかくて、心地よかった。叶うことならずっとこうしていたかった。でも、いつかは終わりも来る。ならば、その時、その瞬間まで、この温もりは離さないでいよう。そう、心に誓った。
__数分後
カイト「じゃあ洗おっか。洗い方わかる?」
首を横に振る。分からないか。明日またいろんな事教えてあげよう。
カイト「じゃあ今日は俺が洗うよ。目ぇ瞑っててね」
その子はきゅっと目を閉じて、じっとしていてくれた。洗うのが楽だ。
洗い終わった
__湯船にて
…そういや、この子の名前って何やろう。
カイト「そういえば名前言ってなかったね。俺はアインザム・カイト。ねぇ、君の名前はなんていうの?」
その子は一瞬驚いた顔になって、俯いた。
カイト「ど、どしたの?💦」
謎の子「…な、ぃ」
喋ってくれた…!!じゃなくて、無い、?名前が?それに何だか喋りにくそう…。
謎の子「おゃ、ぃ、ない。…たぶんすて、られた、。」
カイト「!!」
なるほど。なら、あそこに居たのも、うまく話せないのも、今まであったこと全部に辻褄が合う。
というかこんな小さい子を捨てるだァ!?許せねぇなぁ…^^。
…そうだ!
カイト「じゃあさ!俺が決めても良い?」
その子はびっくりしてた。まあそりゃあ当たり前だろうな。いきなり知らん人から名前決めて良い?なんて。明らかヤバい人じゃんかよ。
断られるかな、と思いながら返答を待った。
コクッ。
カイト「!!」
え?頷いてくれた!良いってことだよな!?やったぁ!
でも何にしようかな。
ふと、思い付いた。これなら気に入ってくれるかも!
カイト「シャトラ!ソリチュード・シャトラ!はどう!?」
無言…ど、どうしよ、気に入ってくれんかったかな…
カイト「ど、どうかな…。」
恐る恐る聞いてみる。
シャトラ「✨」
めっちゃ目ぇ輝いてる。気に入ってくれたっぽい!良かった。
シャトラ「ね、ぇ。にぃに、て…ょんでも、いぃ?」
正直びっくりした。こんなおとなしい子が自分から意見を言うなんて…
なーんて勝手に感動していたが…にぃに!?俺がァ?
カイト「そりゃあもちろん!ええに決まっとるやないか!」
そういうとシャトラは初めて笑った。…かわええ。いや、じゃなくて!伝えたいことがあるんだった。
カイト「じゃあ…シャトラ。これから〝も〟俺の相棒、そして家族として、居てくれますか?」
シャトラは驚いていた。でも、すぐに笑顔に戻って言った。
シャトラ「もち、ろん!ょ、よろし、く…!」
よし、そうと決まれば早速家具とか買いに行くか!
というかのぼせそうだから風呂あがろ。
カイト「そろそろ上がろっか。」
中途半端ですみませんね。今は此処までしか進んで無いんですわ。一週間に一回投稿するかしないかくらいの頻度だと思います。
此処まで見てくれてありがとうございました!それでは、おつりんご〜🍎