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もしかして、終了、迎えちゃいました? 1話
参加者名
青木大成 (あおき たいせい)
大町加奈 (おおまち かな)
垣屋凛斗 (かきや りんと)
垣屋蓮斗 (かきや れんと)
金沢緑 (かなざわ みどり)
佐藤恵 (さとう めぐみ)
田仲冬 (たなか とう)
新島こなみ (にいじま こなみ)
中島健人 (なかじま けんと)
村田千尋 (むらた ちひろ)
山形真路 (やまがた まろ)
渡辺亮介 (わたなべ りょうすけ)
Aグループ 12名。
「おはよぉ!」
「あ!おっはよー!」
教室の入り口ではしゃいでいるバカたちを抜いて、私・|金沢緑《かなざわみどり》は自分の席へと向かった。
「はぁ……。」
私は比較的大人しく、人見知りの激しいタイプの人間だ。
それが理由なのかどうかは知らないが、私はこのクラスで3軍というポジションに着いている。
挽回しようと思っても毎回空回りしてしまうため、今は3軍と言う立場さえも危うい状況だ。
面白みがない。
私の人生を言い表すのにぴったりの言葉だ。
特に強い権力や大きな特徴があるわけでもなく、ただ平凡かそれ以下の存在。
そんな人生に面白みを取り入れたいのにも関わらず、学校という名の鳥籠で今日も私は貴重な時間をを潰す。
正直言って嫌である。
しかしながら、そのようなことを考えても時や事実は変わらないようで、本日も筋肉マッチョによるSHRが始まった。
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「……それでは、また明日。さようなら!」
さようなら〜とバラバラに返事をする高校3年のこのクラス。
今日も淡々と日々を過ごしていたら、いつの間にか1日は終わってしまったようだ。
帰宅部に所属している私は、真っ先に家へと足を動かした。
.
「ぅー。」
声なのかどうかもハッキリしない音を出しながら自室へと向かう。
因みに、両親共に働いているため入る際に「ただいま」と言う言葉は私にはいらない。
「はぁ………。」
自室に戻るついでに、手を洗い、キッチンからジュースやお菓子を小さなお盆に乗せて運ぶ。
そして、部屋に着けば、勉強机にお盆をおき、バッグはそこらへんに投げ、私はベッドにダイブする。
「あー……。」
1人で声を出してみるが、返事は返ってこない。
当たり前のことではあるのだが、なんとなく虚しい気分になる。
「やっっべ。」
疲れていたのか、虚しさという現実から逃れるためなのかはわからないが、どうやら私は寝てしまったらしい。
家に帰ったら時間が4:00で、今が6:20。
7:00には夕飯と決まっているので、あと40分。
この時間内に私は宿題をしなければならない。
最近、学校の勉強が難しくなってきて宿題をするのに1時間かかることが多くなってきた。
私は、一種の焦りを覚えた。
「……待って、宿題覚えてないわ…。」
今度は恐怖を覚えた。
私は即座にスマホを出し、唯一の友達に今日の宿題は何かを聞いた。
緑<今日の宿題ってなんだっけ。
加奈<今日はないよ?
緑<あ、そうなんだ。
加奈<うん。なんか筋肉が今日は調子がいいからなし!って言ってた。
緑<まじか。筋肉神かよ、、。
緑<加奈、ありがとね。じゃ、また明日
加奈<うん!また明日〜。
よかった。今日の宿題はないらしい。
筋肉こと、担任の気分で変わる宿題の量。
おそるべし。
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「ふぁぉ……。」
私は朝に弱い。
朝はシャッキリ!なんて言う言葉は私に一切合わず、毎朝ゾンビ状態に陥いる。
今日もモソモソと朝ごはんを食べ、とろとろと準備をしていたらいつのまにか家を出る時間になっていた。
「行ってきまぁす…。」
寝ぼけているせいか、今日は行く時に挨拶をしてしまった。
両親共に、今度は家にいるが、夜勤のため、現在睡眠中。
この挨拶もまた、私の口から落ちてそのまま転がっていくのであった。
あーやだなー。とか、どうやったらスクールカースト挽回できるかなー。とか考えていたら学校……いや、教室に到着。
案外あっという間である。
「ぁー。」
今日もどうせはっちゃけてる奴がいるのだろう。
そう思うと、私の体はずん、と重くなった。
だが、入らないわけにはいかない。
私は勇気ならぬ、やる気を振り絞って教室へと足を踏み入れた。
「…………え?」
そこは、いつもと違って、静かな空間だった。
「あ、緑…。」
「え、加奈…。」
さらには、違うクラスのはずである|大町加奈《おおまちかな》までいた。
「なにこれ。。」
「とりあえず、荷物をロッカーに入れてきな…。」
「うん。」
机は全て撤去され、ただの広い空間となっていた。
そこで、廊下に設置されている個人ロッカーに荷物を入れよう。
そう言う試みだ。
「…でもさ、なんかおかしくない?」
「何が?」
荷物をロッカーに入れ終えて教室に戻った私に、加奈は話しかけてきた。
「だって、他の学年の人、見なかったし、。」
「あ。確かに。」
改めて加奈の観察力を尊敬する。
3軍と言う落ち着いた環境にいるからこそ、こういう能力が磨かれるのかもしれない。
「あとさ。」
「うん。」
「今日学校にいる人って…………………」
加奈が一度言葉を止める。
何やら、不穏な雰囲気だ。
「全員、3軍か4軍なんだよね。」
「…?」
加奈は、この雰囲気には似合わない、おかしなことを言い出した。
大体が3軍?
それのどこに重要性があるのだろう。
「ねぇ。緑はおかしいと思わないの?絶対何か意味があるって……。」
「そう言われても……。」
今は待機するしかないでしょ。と、私は言って話を強制的に終わらせた。
私はホラーが比較的に好きなほうだ。だが、実際にそれに近い状況に置かれるのは嫌である。
「…でも…。」
まだ話を続けたがる加奈。
だから……。
「…ギギ…ガ……ガピー‼︎」
話を閉終わらせようとした瞬間。
耳を切り裂くかのような爆音かつ、不快な音が教室の前方から聞こえた。
「…ザザ……。全生徒に告げる……。ギ…至急、理科室に行き、席につけ……ガギギ…。」
ノイズ混じりのメッセージを伝えたのち、教室前方からは一切音は聞こえなかった。
「…とりあえずさ。行くしかないよね。理科室に。」
「うん。」
それ以外にこの状況を打開する方法はない。
そう思い、理科室に行くほかなかったのだ。
きっと、理科室に集合するはずだったのだろう。
私が話を聞いてなかっただけなのだろう。
私は、そう信じていた。
この先に何があるかも知らずに。
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