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暁前の微光
嘘のような実話。
実話のような嘘。
この話は嘘か、本当か。
カラ、LOUIS、寺、周…4人の少年少女達が織り成す怒涛の家出劇。
強くなれ。
強い者だけに、道は開かれる__________
「ねぇ、本当にやるの。」
「あったりまえじゃん!」
「家出ってちょっと怖い…」
「だからいいんでしょ!」
夕方4時半。小学2年生くらいだろうか。4人の子供達の声が響く。
おいよいよいよい…さっきから気になって聞いてたけど、こんな時間に今から家出かよ。大丈夫か?いやまあまだ四時だし。
「………s」
4時半か。そのうち飽きて帰ってくるだろうし……___って。僕はなんで他人の家の子供のこと心配してんだよ。
「…UIS」
いやでも声かけてみれば…誘拐に思われるか…
??「LOUIS」
流石に他人の家の子供に声掛けるのは誘拐っぽいよな…いやでも僕もまだ13だよ。誘拐とは思われ___
??「LOUIS!!!」
「え」
??「もぉ…何回名前呼んだと思ってんの。4回だよ4回!」
「うん…」
あの少年たちのことが脳裏に焼き付き、応答が疎かになる。
束の間。
??「聞いてんの?」
?「ちょっとカラ、LOUIS。近所迷惑よ」
カラ、LOUIS、と呼ばれた少年二人は、声をかけられた方へ振り返る。
カラ「うッ……ごめんなさぁい」
???「wwwwwやけに素直で草」
「笑」
僕が控えめに笑う。
カラ「誰やいまわろたやつでてこいヤァあああ!!」
「フッ」
僕はわざと、わざとらしく。鼻でカラを笑った。
カラ「な゛ッ…」
周「ww
でもやっぱり寺って保護者。」
寺、というのはさっき僕とカラに声をかけた人。
寺「そんなことないよ笑」
本人は否定するものの僕はこの人のことを姉のように慕っている。
きっと、他二人もそうだろう。
カラ「ていうか、さっきLOUIS。何をぼーっとしてたのさ。」
路上の一点を見つめていると、ふいに話を戻される。
「あの四人の__2年生くらいかな。あの子達が気になって。」
寺「それもまた、どうして?」
「あぁ…うん、家出がどうとか、言ってたからさ。まあすぐ、家に帰ると思うんだけど。」
周「なるほど。まあそんなに心配することでもないんじゃない?」
カラ「そういえばさ。」
全員の視線がカラへ向く。
カラ「僕らもした事あったよね、家出。四人で」
続く
暁〜AKATSUKI〜
嘘の様な実話か。
実話の様な嘘か。
ぜひ、お楽しみください。
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