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人外サンを愛したい
君、俺と会ったことある?
20xx年。
人外という生物が現れた。
人間の形をしているが、異能を持っていたり、何かに変化したりと人間ではない何かだった。
いわば、ゾンビのようなものだ。
20yy年。
私は彼と付き合った。
彼は、かの有名な人外らしい。
「人外だけどさ、君を愛してるからいいよね!」
「うん、そうだね。」
私は彼を愛していて、人外だと知っても嫌いじゃなかった。
「国のものですが。」
「と、突然誰ですか…。」
「…。ちょっと俺が出るね。」
「えっちょっと!」
「人外確保。今すぐ地下牢へ運べ。」
「なんで…!!彼が何かしたんですか!!なんか悪いことしたんですか!!」
「…。」
「無視しないで!!彼は悪くないのに!!人外ってだけで?!!おかしい!!」
最後捕まった君の辛そうな笑みが、痛かった。
20zz年
人外を、人間にする薬が開発された。
それによって彼も人外から人間へとなった。
「ねえ!久しぶり!」
嬉しくて、泣くのを堪えながら彼に会いに行った。
「えっと、誰だっけ。」
『副作用として、長い間愛した者のことしが覚えられていない。』
そっか。私となんて、一年ポッキリだもんね。
もう一回やり直す気力なんて、湧かない。