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🌤️くんと☔くん ⑥
`6.僕の大事な人`
『おと…うと…?』
その言葉を言われた時、僕は何故か身に覚えがあると思ってしまった。ズキッと頭が痛む。僕はとっさにしゃがみ込んだ。
『にい…ちゃん?』
遠くから僕と似ている声が聞こえてきた。前を向くと見知らぬ顔のイカがいた。あれ、そういえばみつみさんとユキさんはどこへ...?
『うっ…』
頭が痛い。そして僕は願ってしまった。
**もうこのまま消えてしまえばいいのに**
気がつくと僕は真っ白な世界にいた。ん?これは…僕?幼体だから過去かな。生まれたときから今までの記憶が全部映し出されている。でもなにも思い出せない。
**ズキッ**
え…次は頭じゃなくて心が痛い。なんていうか...物理的ではないんだけど、気持ち的に?って感じ。俺はどうしてここにいるのだろう。ん?この気持ち、前もあったな。あれは確か...深海メトロだったっけ。
『あ...』
気がつくと僕は泣いていた。そうだ、僕は...大事な人を...アメを置いていったんだっ...。遠くの彼方にアメの姿を見つける。
『アメっ…!』
僕は手を伸ばしながら駆け寄ろうとする。でも体が動かない。こんなときはどうすればいいんだ…。心臓がドクンと嫌な音を立てた。もし、アメに嫌われたら?もし、アメが
**この世から消えたら...?**
僕は頭が真っ白になった。もうこのままで…
『ちゃん…いちゃん…**兄ちゃん!!!!!**』
はっと目が覚めた。ここは...?
正面を見ると、心配そうに僕を見ているみつみさんとしなさんがいた。そして...僕に抱きつきながら泣いているアメもいる。
『あ、目が覚めた!』
『看護師さん呼んでくるね〜』
そう言ってみつみさんとしなさんは病室を出た。てかここ病院か。
『ア...アメ?もうそろそろ離れていいy』
『嫌だ!もう兄ちゃんを一人にはさせないから!
**俺がずっとそばにいるから…!**』
そうだ、僕は―アメのことが好きだ。
『アメ。待っててくれてありがとう。』
『兄ちゃん...大好き!!!!!!!!!!』
僕とアメは泣き笑いしながら今までのことを思い返していた。
こんらえる!作者のTukiraeです!
今回は感動回(?)ということでどうでしたか~
次回はハレくんがしゃがみこんだ後~のみつみちゃん視点です
次回も楽しんでいただけたら嬉しいです!