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生き残れれるのは一人だけ~椅子取りゲームその2~
音楽が流れた。
こんどはテンポが速い。
いつもよりも速いスピードでみんなが歩いている。
そのとき山竹がふらついた。
そして、倒れた。
音楽が止まり、みんなが山竹を覗き込んでいる。
私も立ち上がり、山竹のもとへと走った。
神堂が山竹の手を握り、脈をはかる。
そしてその手を戻すと、スピーカーに向かって叫んだ。
「体が熱いわ!保冷剤とか水をちょうだい!」
しかしスピーカーから聞こえた言葉は予想を反したものだった。
『山竹みさゲーム妨害のため、射殺します』
その声を聞いた石崖が大きな声で反論する。
「みさはわざと倒れたんじゃないのよ!殺さないで!」
私もその声に合わせて叫ぶ。
「そうです!山竹さんは何も悪くない!殺してはいけません!」
するとウィーンと機械が動く音がした。
はっとして上を見上げると、銃が天井辺りから出ていて、銃口の先には山竹が倒れている。
私が銃の向きを変えようと飛びあがった。
しかし……。
パンッ!
大きな音が響き渡る。
山竹の体から赤い液体、血が流れ出ている。
神堂が山竹の脈をはかる。
そして、首を**横に**振った。
「嫌あっ!」
石崖が崩れ落ちるように座りこみ、泣き出す。
みんなも泣いたり恐怖でひきつった顔をしている。
きっと私もとんでもない顔をしてるんだろう。
しばらくそんな状況が続いた後、またスピーカーから声がした。
『山竹みさ射殺完了。皆さんは山竹みさを部屋の隅に動かしてください』
その声で私が頭を神堂が足をもって部屋の隅へを動かした。
そして、毛布を掛けて戻った。
『死者が出たため、第一ゲームを終了します。次は第二ゲームです』
またか……。
もう嫌だよ……。
山竹みさが死んでしまいました。
次のゲームは何をして、誰が死ぬのでしょうか。
それは、次のお話で……。