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先輩たちと超能力特訓
治安特別防衛省の、根町舞雪という人物から手紙がきて、超能力の存在が判明してからしばらく立った。
ある日、悠は思い立った。
彼女は治安特別防衛省の人間だ。
わざわざ超能力のことを手紙で知らせてくるということは、この先戦いがあるのではないだろうか。
そう思った時、悠の体はもう動いていた。
悠「みんな、聞いてくれ。前にも言ったが、この手紙の送り主は治安特別防衛省所属だ。何もないわけ…ないだろ?」
悠がそう口にすると、紗季が立ち上がった。
紗季「それ…って…。つまり、戦うとか?」
その言葉をきっかけに、仲間たちは次々に口を開く。
縁「ちょっと待ちなさい!戦い!?私の能力、先頭向きではないのだけれど?」
確かに、人間同士の縁を操る能力である縁の能力は、先頭に不向きだ。
菜々「縁ちゃん…。……あっ!そ、そうだ!敵同士の縁を悪くしたら…。縁ちゃんの能力でも戦えるんじゃないでしょうか!」
菜々のその言葉を聞いた萌奈が席を立つ。
萌奈「確かに〜!菜々ちゃんの言ってるやつならぁ、縁ちゃんでも戦えるかもぉ!」
クラスメイトからの提案を聞いた縁の瞳に、薄い希望が宿った。
千歳「じゃあ、特訓するぅ…?校舎裏なら誰も来ないんじゃない?」
千歳がそう言うと、紗季が扉に向かって走り出す。
紗季「とりあえず、「急がば走れ」でしょ!」
紗季が教室を飛び出そうとする。
龍太「待て、紗季!外には…。」
紗季「えっ?」
龍太の声が紗季の耳に届いた時には遅かった。
前から歩いて来ていた先輩とぶつかったのだ。
??「うわっ!?」
目の前の3年生は転びかけたが、すぐに体勢を立てなおして話しかけて来た。
??「大丈夫か?飛び出すと危ないだろ。」
千歳「あれあれぇ…。あの人ってさ、サッカー部の陽暮先輩じゃない…?」
千歳の薄い殺意が混ざった優しい(?)声が響く。
サッカー部は、悠が所属している部活だ。
この距離。
会話が聴かれていたかもしれない。
悠の額に嫌な汗が滲む。
悠「せっ、先輩!さっき俺たちが話してたことって聞こえてました…?」
答えを聞くのも怖いが、恐る恐る聞いてみる。
陽暮先輩「ん?何か話してたのか?」
縁「(よかった、聴かれてないみたいですわね…。)」
龍太「(本当に危なかったような…。)」
幸い、話は聴かれていなかったみたいだ。
悠「な、なんでもないです!ほらみんな、校舎裏に移動しよう!」
菜々「わ、わかりました!」
縁「すみませんでした、失礼しますわ!」
悠たちは急ぎ足で校舎裏の方向に歩き出す。
陽暮「……?……」
陽暮の中に、少しの疑問が浮かんだ。
陽暮「(悠たちは何か隠しているのか?怪しい。絶対に。校舎裏に移動するなんて普通ないはずだ。……ならなんで、先輩たちに相談しない…?)」
陽暮は全校生徒が少ないこの学校で、後輩のことを、まるで家族のように扱っていた。
だからこそ、何かあるのなら気になるし、疑問にも思う。
だが、今は深掘りしないのがいいんだろうと思って、教室に帰って行った。
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**校舎裏**
悠「結構ガチめにやばかったぞ…?」
龍太「ほんとだよ、しかもあの陽暮先輩。放って来ないわけがない。」
萌奈「そうだねぇ、後輩たちのこと大好きだもんね♡」
菜々「危険すぎて、学校じゃ休まる気がしません…。」
みんなで話し合いながら、能力の特訓をする。
悠「空中浮遊…ってジャンプしたら行けそうだな。」
悠が軽く地面を蹴る。
すると体が浮き上がり、空を浮いていた。
紗季「本当にできてるじゃない!透明化、透明化…。」
みるみる紗季の体が見えなくなって行った。
菜々「じゃあ、この髪留めを硬く…。」
菜々が髪留めに手を触れる。
すると、髪留めがまるで鉄のようにびくともしなくなった。
縁「私は…。じゃあ、あそこの野良猫たちの関係を良くしましょう!」
縁が2匹の野良猫を捕まえる。
すると、2人が急にべったりして歩き出した。
龍太「俺は何度も使って来たから慣れてるぞ!はい!」
龍太が口から炎を出す。
赤い炎で草が少し焦げた。
萌奈「萌奈はねぇ、ルビー出そうかな?愛の象徴♡」
萌奈の手から、少し形が歪んだルビーが転がり落ちた。
まるで、萌奈の心の傷を表しているようだった。
千歳「じゃあ僕は首を取ろうかぁ。」
千歳は簡単に首を持ち上げた。
悠の中に恐怖心が生まれた。
普通の千歳は怖くなんか…ないと思う。
でも悠は、千歳のことを怖いと思っていた。
夕方。
もう帰る時間だ。
みんな別れて帰路に着く。
超能力クラス、また明日。