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漆
それから数日が経ち、みつばとしのの結婚式が近づいていた。
みつば「結婚式、楽しみだなぁ!」
しの「そうだね。あんなことがあるなんて思わなかったけど」
みつば「着てみたかったドレスも予約できたし、悔いはないわ」
しの「僕、ひとつだけやり残したことがあるんだ」
みつば「何?」
しのはみつばの前に立ち、ポケットから何かを取り出した。
しの「あれからトントン拍子で話が進んで、結婚にまでいったけど・・・プロポーズしそびれてた」
取り出したものは指輪ケース。中にはエメラルドの指輪が入っていた。
みつば「これ・・・私の誕生石!わざわざ用意してくれたの?」
しの「うん。あちこちの宝石店を探し回ったんだよ」
みつば「嬉しい!ありがとう!」
しの「こんな僕だけど、言わせて欲しい。僕と結婚してください」
みつば「もちろんよ!」
2人は少し見つめ合い、大笑いした。
結婚式当日。
お城のベランダから下を見ると、沢山の人が集まっていた。
みつば「すごい・・・。こんなにいっぱい」
しの「みんな僕達を祝福してくれてるんだよ。嬉しくなるよね」
みつば「うん!結婚できてよかった!」
結婚式が始まった。真っ白なドレスを着たみつばと、同じく白いタキシードを着たしのが歩いてくる。
司祭「新婦みつばさん。あなたはしのさんを夫とし、生涯愛することを誓いますか?」
みつば「誓います」
司祭「新郎しのさん。あなたはみつばさんを妻とし、生涯愛することを誓いますか?」
しの「誓いm」
ガッシャーン!
突然ステンドグラスが割れて、何者かが入ってきた!
みつばの悲鳴が上がり、しの達が上を見上げると、全身黒ずくめの人物がシャンデリアの上に立っていた。
しの「みつば!?みつばーっ!」
しのがいくら叫んでも、どうすることもできなかった。