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日本人だったはずなのに、、、
アザミ
「まぁ!白い馬車が来たわ!」
なんで、こんなことになったんだろう、、、
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私の名前はリチル・シュリーブ
地方では知らないものは居ないちょっとした名家に産まれた。
私は元気な産声をあげた。、、、まだ会社の資料が終わっていないことに気づいた恐怖で泣いた。
私はどこにでもいる普通の社畜だった。
表向きは8時間労働。裏では13時間以上の労働が当たり前。徹夜も出来なきゃダメ。仕事中の休憩は無し。残業代は出ない。ボーナスはたまにしか出ない。オマケに上司はドスケベ。スカートの長さ一々確認してくるし、正直言って気色が悪かった。
けど、ここら辺では1番給料が良かった。まぁ、私はそれ以上の働きをしていたんだけどね。
んで、私はデスクで寝ていたらそのまま過労死で死んでしまったらしい。
目が覚めたら、魔法が当たり前な世界に来てしまった。
助けてー神様。この世界でも生き残れるかしら。いや、自信ないねんこちとら。
まぁ、普通に生きていけたけどさ。
私が産まれて一年。弟が生まれた。勿論産声をあげていた。けどなんか違う気がした。なんか、ギャン泣き?え?これ産声だよね?なんか疲れ切った社会人の顔してるよ?と困惑していたら、急に目かっぴらいて泣き止んだ。もうやだ、怖いこの子😭
けど、一緒に過ごすにつれてわかってきた事がある。この子表情筋が生きてないけど、意外と表情豊かだ。汗の伝い方。心音。話す時の喉の閉まり方。目の動かし方。それだけで分かった。 元々読心術が得意だった。だから暗い暗い世の中を生き延びれた。今世も物騒な世界だな〜と思ったが。
えっ、なんかめっちゃ平和ですやん、、、。
めっちゃのどかですやん。
犯罪ないですやん。
強盗ないですやん。殺人ないですやん。社畜いないですやん。
田舎だから?え?平和過ぎで怖い、、、。
まぁ、仕事があるとしても社畜時代に比べれば容易いものだ。ちゃんと学校にも通わせてくれる。私にとっては天国のようなところだった。
私はこの平和は街でずっと暮らすんだ!
そう、決心していた。
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「まぁ!白い馬車が来たわ!」
「ついに我が家からSDA出身者が!」
「なんと名誉な!」
「精々我が名に恥じぬ功績を残してこい!」
え?なんで私が行く前提で話進んでんの?
私は1番マトモそうな弟
ーリアムにヘルプの視線を送った。
「御愁傷様」とでも言いたそうな諦めたような視線を送り返してきた。