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冬は真夏の暑さ
私はクランが出した「面白いもの」を覗き込んだ。それは…小さな精霊。中心が緑に輝き周りに黄緑の枠。
見てるだけなんだが心がホッとするような…。
クラン「可愛くない?私にもすぐなついたの…!あ、ほら#名前#にもなついたよ!」
クランの言う通り、精霊は私の元にきた。そして飛び跳ねては宙返りした。なんだが喜んでるみたい。
#名前#「ふふっ。可愛い!」
クラン「でしょ?この子、実は倒れててさ〜。だから私たち2人で看病しながら、この部屋で育てようよ!」
#名前#「いいね!名前は?」
クラン「あ、決めてなかった…。#名前#、一緒に考えよう」
そういうとクランは耳をつねった。クランの考えている時の癖だ。私も考えた。でも私ったらネーミングセンスがないんだから…。「はあ」と少しため息が漏れた時、頭の中で、何かが浮かび上がる。この子の名は…。
#名前#「この子は、『マリンカ」にしよう!」
クラン「へー!いいじゃん!#名前#、ネーミングセンスあるね!」
そうして、この子はマリンカに決まった。私たちは夜遅くまでマリンカとキャッキャ楽しく笑っていた…。
ちゅんちゅんちち…。
クラン「ふわぁ…」
#名前#「んー…。もう朝かあ…」
のびのび伸びをする。立ち上がった音で起きたのか。マリンカは私にくっついて体を譲った。
クラン「もうそろそろ冬だね〜。私、冬好き。寒いけど、雪とか降るもの。楽しいわよね」
#名前#「そうだね…。早く、雪降らないかなあ?」
マリンカ「ンカ!」
#名前#「ご飯、食べに行くからマリンカ待っててね!」
マリンカは体を宙返りした。頷きのようだ。
私たちは立ち上がり、寮の部屋を後にした。
それからしばらくたって。クランがため息をついた。
クラン「最近…冬のくせに、暑いわ…。真夏の気温よ。26°くらいあんじゃない…?」
#名前#「そうだね…。あ!もしかして!」
クラン「え?」
#名前#「なんでもない!ちょっと外行くね!」
クラン「え?うん…」
#名前#「少し帰るのは遅くなるかもー」
私は叫んで、外に出た。太陽がジリジリ。蝉が鳴いている。私はこれは異変だと思った。また、天空系か…。と少し嫌だったけれど、異変は解決しないと。
#名前#「名付けて、『真夏冬の異変』!解決しよう!」
私は学校を飛び出して、元気いっぱい青い空にジャンプした。