-1-丑の刻にて

真夜中の零時。 コーーーン、コーーーン 浚移「…？」 コーーーン、コーーーン 浚移「私、昨日の夜中の零時くらいに聞いたんだよ」 葩藻「何を…？」 浚移「コーーーン、コーーーンって、鳴り続ける音…」 葩藻「それ、ひょっとして…丑の刻参り…！？」 散夜「まだ早まるな、狐の鳴き声かもしれないだろ」 葩藻「んなわけあるか！ここ都会だし、かと言って近くに動物園があるわけでも無いし」 散夜「鐘の音かもしれないけど？」 浚移「それは確かに…」 葩藻「変なノリにのらないで？ だって…確かに浚移の家近くに(浚移の)実家あるし…」 散夜「実家って？」 葩藻「無知か！！浚移は実家の近くに自宅があるの！！」 浚移「うん、まさか…丑の刻参り、実家でされてたら…！私、どうなるのおおぉ！！！！」 葩藻「結局自分のことね…」 葩藻「で、結局行くことになるのかぁ…」 散夜「へ〜浚移の家って神社なんだー」 葩藻「記憶力大丈夫？？」 浚移「ヒイィっ！！」 散夜「？？」 葩藻「御神木に…釘…！？」 散夜「誰がやったんだろー(棒)」 葩藻「絶対興味ないでしょ」 浚移「下に藁人形も落ちてる…」 葩藻「でも…犯人分からないし…」 散夜「終わったってことで、俺は帰」 葩藻「せっかくだからさ、ここで肝試しやんない？」 散夜「あんなこともあったのに浚移に失礼なんじゃ…」 浚移「いいね！」 散夜「…全く、二人でやっ」 葩藻「もちろん、散夜もやるよねえ(圧)」 散夜「えっえーっ、あっ、えっとそのー、俺は」 葩藻「やるってさー！！良かったー！二人じゃ怖かったから！」 浚移「てことで早速やろー！…今午後2時過ぎだけど」 散夜「あ、あのー」 葩藻「どこから探索するー？」 散夜「そのぉー」 浚移「ここからスタートしよー！」 散夜「さっきまでの雰囲気は何処に行ったのやら」 ぽた… ぽたっぽた… 葩藻「うぅ、いだ〜！」 散夜「しっ！」 葩藻「てかここって…」 散夜「いいから黙れって」 … ぽたっ… メキメキメキメキ！！ …ぐちゃ 葩藻「ひぃっ」 … … 葩藻「…も、もう…大丈夫…？」 散夜「どっか行ったみたいだな」 葩藻「え、えっと…浚移ちゃんは？」 散夜「…残念ながら」 葩藻「…残念ながら…？」 散夜「喰われた」 葩藻「喰われた！！？…そんなぁっ…」 散夜「…嘘だけど」 葩藻「おっ、オマぁっ！！！？いつでもどこでもクソ野郎だなぁ！！！」 散夜「ごめんって」 葩藻「浚移に謝れぇぇぇええええ！！！！！！」 散夜「声でかいって」 葩藻「オマエのせいだボケえええ！！！！！」