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異世界の女王、現実世界へテレポート。#5
❁annzu❁
分かりもしない問題を書いております。
よかったら解いてね。
それで本編どうぞ。
「120n−−−−√ が自然数となるような最小の自然数 n の値を求めよ。はいここ分かるやついるか〜?」
教師の声が教室に響く。だが顔を上げている者は半数以下。
6限目なので仕方あるまい。そんな教室で私は素早く手を挙げる。
「n=30です」
「はーい正解」
私は着席する。
勿論、私は此の世界の教育を受けていない。
だが、コウコウ入学をしてから、教師の話を聞くたびに何だか覚えてしまっていた。
「凄いわ〜やっぱり…ふぁあ…」
ほのおづかが半目で私を褒める。
「まあ、ね」
「問2。(m+1)(n−1)=3。はい分かるy」
「はィ‼」
「おお、和珠」
「75、105です」
「正解」
背筋を伸ばして椅子に座ると、斜め前でほのおづかが顔を伏せながら震えている。
(笑わせるのは気持ちが良いわね)
「凄いね〜、中学成績良くなかったって言ってたのに」
まいたきは笑顔で私を褒める。
だが、それは私が付いた嘘であり、まずまずチュウガク自体行っていない。
つまり、もっと凄いのだ。
「別に、ボクも中学不登校だったけど、和珠さんよりは成績良いよ」
(は…?)
そう語り掛けてきたのは、私の前の席のフードを被った男子だった。
「貴様は誰だ?」
「こらこら。そんな言葉遣いしないの」
(母上かよ…)
「ボク?ボクは夜海蔵迅。脳に刻んでおけよ。将来きっと役にたつから」
(なんじゃ此奴。女王に向かってこの態度、処刑して殺ろうか。違う意味でやみくらじんという名を覚えたぞ。覚悟!)
「妾はわz__むぐっ!」
まいたきに口を塞がれた。余計なこと言うなという顔をしている。
「この子は和珠笑真。俺が舞滝縁で、寝てるやつが焔塚槐。宜しくね。迅くん」
すると、やみくらは顔を赤くした。
「ばっ!急に名前呼ぶなよ…」
「じんくん」
私も名前を呼んでやった。
(ククク…弱みを掴まれ地獄に堕ちろ…)
「辞めろ!」
すると、ほのおづかがムクッと起き上がった。
やみくらの方を見ると、やみくらの顔が更に赤くなった。
「じんくーん」
ほのおづかは寝ぼけた顔で言った。
更に更にやみくらの顔は赤くなった。
(ははーん)
やみくらはたった今ほのおづかに恋心を抱いたのだ。
ほのおづかは其れだけ言うと、再び眠りに入った。
(応援してやらん事はない…)
次回はプリクラに行きます。
お楽しみに。