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4.
**「僕の結界が、割れた・・・・・?」**
どうも、美和さんから体の所有権を返してもらった美咲です。
ん、どういうことかって? まあ、時間があるときにでも。
「・・・・この勝負、僕の負けだ。」
―――ってことは!?
「「人間界に連れて行ってください!」」
「2人とも、顔をあげてほしい。頼まれなくても、連れて行くから。」
しょうがない、爽やかイケメンスマイルをされたら顔を上げるしかないね。
「2人共、改めて自己紹介するね。僕の名は美音。堕天使だ。」
「え、堕天使?」
「うん、堕天使だよ。」
「かっけぇ! やっぱり天界ってあるの?」
「あるよ、地面が雲みたいな感じなんだよね。」
「へぇ〜! 見てみたいな、雲の地面。」
「お嬢様、美音さん。
ここがジメジメしてて息をするのも ためらわれるような空気の森だということをお忘れで?」
「・・・・一旦、僕の家に行こうか。僕の手を握って・・・。『転移』」
シュイン
今思えば、これは魔王討伐のための小さくて大きな一歩だった。
美咲と美音が出会ったのは、お互いの人生を大きく変えることだったのだ―――。
今日はちょっと短くなったので、もう1話出しました!