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アイドルを目指す女の子の話 #2
第二話を見ていただきありがとうございます。
第一話を読んでいない方はぜひ読んでみてください。
↓第一話URL↓
https://tanpen.net/novel/d5d50a4b-ac6e-45d4-aa5c-b0cc753e86a4/
「ねっママ!これ!受けたい!」
「ん?るる、なあに?…何これ、アイドルオーディション……?」
あたしは日頃から、みんなに「アイドル目指してる」って言っていた。
だから突然オーディションを受けたいと言っても、ママは対して驚いていないみたい。
でも、だからと言って賛成しているかと言えば、違うようだ。
顔を曇らせて渋い顔。
「良いでしょ?」
あたしは上目遣いでママを見た。
アイドルを目指しているくらいには顔がいいので(いいはずなので)、この攻撃は多分効く。
「…まずはパパに相談しなきゃね?」
ママはあたしを諭すように優しい口調で言った。
「…はぁーい。」
本当は今すぐ承諾をもらいたかったけど、一家の大黒柱であるパパに相談しないとダメみたい。
まあ、仕方ないよね。すぐ却下されるよりマシだよ。
と言うことで、あたしはおとなしく部屋に戻り、パパが帰ってくるのを待つことにした。
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やっとパパが帰ってきた!
ガチャッとドアが開く音が聞こえ、あたしは広告が表示されているパソコンを手にリビングに駆けた。
「パパっ!これ受けたーい!」
階段をドドドッと勢いよく降りる。
パパはあたしの勢いに驚きながら、「どれだ?」とパソコンをのぞいた。
「アイドルオーディション?ああ、アイドルになりたいって言ってたやつか。ママはどう言ってるんだ?」
もう、パパとママ、お互いがお互いに決定権を預けてるよ。
あたしははやる気持ちを抑えようともしないで、早口で言った。
「ママはパパに相談しなきゃだって!ねえいいでしょ〜?」
「まあ、何事も挑戦だからな。いいんじゃないか?」
パパは思いの外あっさりとそう頷く。
「やったぁ!ママ聞いた!?良いって!パパありがとー!!」
パソコンを抱え、きゃっきゃと喜びながら、あたしは自分の部屋に戻った。
今回は第一話より長かったですが(なんと約2倍!)、ここまで読んでいただきありがとうございます。
3話目もすぐに公開されると思うので、楽しみにしていてください。